デッキチェアのカビを落とし再発を防ぐためのお手入れ方法

持ち運び便利なデッキチェアにカビが生えてしまった!その際の対策方法をご紹介します。

1. デッキチェアとは

デッキチェアとはいわゆる、折りたたみ椅子のことで、キャンプやバーベキューのようなアウトドアシーンで用いられたり、自宅のベランダに置いてくつろげるようにするための簡易的な椅子です。多くのデッキチェアは、骨組みは金属や木でできており、背もたれと座席面は丈夫な布で作られています。

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2. デッキチェアにカビが生えたら?

屋外で使用することの多いデッキチェアですが、手入れの仕方や保管方法次第ではカビが生えてしまうことがあります。デッキチェアのカビは、生え始めであれば自力での除去が可能です。

2-1. デッキチェアのカビ取り方法

生え始めでまだカビが広がっていない状態であれば次の方法でカビを落とします。

~用意するもの~

  • マスク
  • ゴム手袋
  • 消毒用エタノール
  • 清潔なタオル・布巾
  • ブラシや歯ブラシ

~手順~

① マスク、ゴム手袋をつけてカビに直接触れたりカビの胞子を吸い込まないように身体を保護します。

② カビ部分を重点的にデッキチェア全体に消毒用エタノールをスプレーします。

③ 硬くしぼったタオルでカビを拭き取ります。

④ カビが残るようであればブラシや歯ブラシ等を使ってこまかく擦ります。

⑤ 天日干しします。

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2-2. 消毒用エタノールがだめなら・・・

黒カビのように色素のあるカビは消毒用エタノールでは除去できない場合が多いです。消毒用エタノールには漂白効果はありませんのでカビを殺菌することはできても色素は残ってしまいます。

カビの色素もできるだけ落としたいという場合は、酸素系漂白剤を使う方法があります。

~用意するもの~

  • 酸素系漂白剤
  • スプレーボトル(必要に応じて)
  • 歯ブラシやブラシ
  • 清潔なタオル

~手順~

① 酸素系漂白剤を使って漂白液を作り、スプレーボトルにいれます。(既製のスプレータイプの酸素系漂白剤でもOK)

② デッキチェアのカビが生えている部分に漂白液をスプレーします。

③ 10分程度放置します。

④ カビの状態を確認し、カビが残っていればブラシ等で擦ります。

⑤ 水で濡らし硬くしぼったタオルで漂白液が残らないようよく拭き取ります。

⑥ 天日干しします。

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2-3. カビ取り時のポイントと注意点

カビ取りにあたっては次のことに気をつけましょう。

① 使用する漂白剤について

まず使用する漂白剤についてです。今回消毒用エタノールがだめなら酸素系漂白剤を、とお伝えしました。しかし、できれば漂白剤は酸素系・塩素系にかかわらず使わない方が良いです。

カビキラーなどの塩素系漂白剤は素材を傷めたり布や木を変色させてしまうため使えません。一方の酸素系漂白剤であればある程度の漂白効果があり素材へのダメージも少ないです。ですが、素材によっては変色や脱色の可能性はゼロではないことや、漂白剤自体がデッキチェアの金属部分を錆びさせる原因になります。

② 消毒用エタノールはデッキチェア全体にかける

消毒用エタノールでカビ取りをする際、消毒用エタノールはデッキチェア全体にかけるようにします。カビが生えている部分だけにスプレーすればいいように思いますが、目視できるカビ以外にもデッキチェアにはカビの胞子が付着しています。

カビをこれ以上広げないためにも予防もかねて消毒用エタノールはデッキチェア全体にかけてください。

2-4. それでもカビが残ってしまったら?

カビ取りしても思うようにカビが落ちなかったり、カビの状態がひどく明らかに自力でのカビ取りが難しいと分かる場合は残念ですが新しいものへの買い替えも検討した方がいいでしょう。

カビの生えたデッキチェアを使い続けることで同じ空間に置いてあるものにもカビがうつってしまう恐れがあります。デッキチェアを自宅のベランダで使用しているとベランダや他のベランダ小物にもカビが広がる可能性があります。ベランダにカビが広がると非常に厄介です。カビが残っているデッキチェアを使い続けることはやめましょう。

3. デッキチェアにカビが生える原因

そもそもなぜデッキチェアにカビが生えるのでしょうか。

3-1. 汚れがカビの栄養源に

デッキチェアは基本的に屋外で使用します。そのためデッキチェアには雨や泥、砂汚れが付着してしまいます。泥や砂には多くのカビの胞子が潜んでおり、カビはそういった汚れを栄養源に成長していきます。さらにデッキチェアに使われる布や木もカビは栄養源にしてしまいます。

アウトドアで使ったあと汚れを十分に拭き取らずに片付けてしまうと保管している間にデッキチェアにカビが生えてしまいます。

3-2. 雨で濡れた後十分に乾かさなかった

デッキチェアが雨に濡れてしまうこともあると思います。しかし濡れてしまったデッキチェアをよく乾かさずに片付けたり濡れたまま折りたたんでしまったりすると湿気を含んだデッキチェアにはカビが生えてしまいます。

3-3. 保管場所にカビが生えている

保管場所にカビが生えてしまっているといくらデッキチェアを清潔に保っていてもカビが生えてしまうことがあります。保管場所の湿度が高い、汚れている、通気性が悪い、物がぎゅうぎゅうになっているといったことがあると収納場所自体にカビが生えてしまいます。保管場所にカビが生えると中に収納しているデッキチェアやその他の物にもカビが生えてしまいます。

3-4. いつも屋外に出しっぱなしになっている

デッキチェアをベランダや玄関先など屋外に出しっぱなしにしている場合は非常にカビが生えやすいです。雨風にさらされ、汚れもつき、湿気も含んだデッキチェアにはあっという間にカビが生えてしまいます。雨ざらし、とまではいかないまでも雨が降ったら屋根のある場所に少し移動させる程度といった場合でも意外とデッキチェアは汚れます。

1日、2日程度であれば汚れを落とし、よく乾かせば再びきれいな状態を保つことができますが常に屋外に出していると梅雨時期など季節によっては数日でカビが生えてしまいます。

4. デッキチェアのカビを防ぐ方法

4-1. 汚れは拭き取る!カビの栄養源を残さない

デッキチェアを使用後は必ず汚れを拭き取りましょう。ただ水拭きや乾拭きするのではなく、消毒用エタノールを使って拭き取るのがおすすめです。消毒用エタノールにはカビの殺菌効果だけでなく、カビの予防と汚れの洗浄効果があります。

4-2. 雨風の当たらない場所で保管

屋外で雨風にさらされた状態で保管するのは絶対にやめましょう。カビが生えやすくなるだけでなく、錆つきや木材部分の腐敗などデッキチェアの劣化を早めます。物置で保管するか、汚れがつかないようカバーをするなど工夫しましょう。

4-3. 保管場所も定期的に掃除する

デッキチェアの手入れをきちんとおこなっていても保管場所が汚れていると意味がありません。埃や砂、泥や落ち葉はなるべくない状態を保ちましょう。収納量も全体の7割程度におさえ通気性も確保しましょう。

5. ベランダにカビが広がってしまったら

自宅のベランダで使っているデッキチェアにカビが生え、そのカビがベランダにまで広がってしまったらどうしたらいいのでしょうか。デッキチェアのカビがベランダに広がってしまったら、賃貸物件の場合は大家さんや管理会社に連絡をしましょう。

持ち家の場合はカビ取り業者に連絡し、カビ取りの依頼をします。ベランダにカビが生えてしまったら困ってしまいますよね。賃貸でなければ、まあいいかと対処が先延ばしになってしまうこともあるかもしれません。しかし対処が遅れるほど後々かかる労力と費用は大きくなります。

ベランダにカビが生えてしまったら軽度であれば自力でカビ取りを試みる、広範囲であれば管理会社やカビ取り業者に速やかに相談しましょう。

6. まとめ

今回はデッキチェアのカビ取り方法についてお伝えしてきましたが、まとめると

● デッキチェアのカビは消毒用エタノールで除去する。それでも取れなければ酸素系漂白剤を使う。

● 変色、錆の原因になるためデッキチェアのカビ取りに塩素系漂白剤は使わない。

● カビ取りしてもデッキチェアにカビが残ってしまったら買い替えも検討する。

● デッキチェアにカビが生える原因には、デッキチェアに付着した埃や泥汚れがカビの栄養源になっていることや、雨に濡れて湿気をふくんでしまうこと、デッキチェアの収納場所にカビが生えていること、デッキチェアをいつも屋外に出しっぱなしにしていることなどが考えられる。

● デッキチェアのカビがベランダに広がってしまったら、賃貸であれば大家さんや管理会社、持ち家であればカビ取り業者に相談する。カビが生えた状態を放置しない。

デッキチェアのカビを落とし再発を防ぐためのお手入れ方法