木製の椅子にカビが!対策方法は?

「実家にある木製の椅子にカビが生えていました。昔よく使っていたのでショックです。おうちでカビ取りする方法はありますか?」

1. 木製の椅子のカビ取り方法

表面に塗料が塗られている木製の椅子であれば、塗料と木の隙間にカビが生えてしまうと除去するのがなかなか難しいです。カビの程度によっては完全に除去することは厳しいでしょう。

それでも試せる方法があるなら試したい、という方は次の4つのいずれかの方法でカビ除去をおこないます。カビ取り作業にあたっては、ゴム手袋・マスク・ゴーグルをつけて身体を保護し、換気をしながらおこなってください。

1-1. 消毒用エタノールを使った除去方法

簡単にカビ取りができ、かつ殺菌力に優れているのが消毒用エタノールです。消毒用エタノールと乾いたタオルを用意し、消毒用エタノールをカビが生えている部分より広めに吹きかけます。

消毒用エタノールが乾いたら、乾いたタオルでカビを拭き取ります。これを何度か繰り返すことで軽度のカビであれば除去することができます。

1-2. 酸素系漂白剤を使った除去方法

木製の椅子に生えているのが黒カビのように色素のあるカビの場合は酸素系漂白剤を使っていきます。粉末・液体のどちらでもよいですが、スプレーボトルに移し替えたり、既製のスプレータイプのものを使うのがおすすめです。カビ取りには、

  • 酸素系漂白剤
  • 硬く絞ったタオル
  • キッチンペーパー
  • サランラップ
  • ブラシ(歯ブラシやタワシ)

を用意します。

~手順~

① 50℃程度のお湯に漂白剤を溶かし、漂白液を作ります。(スプレータイプであればそのまま使ってOK)

② カビが生えている部分をキッチンペーパーで覆い、上から漂白液を吹きかけます。

③ 垂れ落ち防止&漂白液を浸透させるため、その上からサランラップを巻きます。

④ 10分ほどたったらカビの状態を確認し、必要に応じてブラシで擦ります。

⑤ カビが取れたら硬く絞ったタオルで漂白液を拭き取ります。

1-3. 木材専用カビ取り剤を使う

漂白剤を使うと木が傷むのでは・・・と心配な方には木材専用のカビ取り剤がおすすめです。使用方法は製品に記載の手順に従っておこないます。木材専用のカビ取り剤は、漂白・殺菌力に優れていますが、それだけでなく木材が変色しないように成分が調整されている優れものです。

(それでも目立たない箇所で試してから使用しましょう)

1-4. サンドペーパーを使った除去方法

消毒用エタノールや漂白剤、木材専用のカビ取り剤でも色素が残ってしまった場合はサンドペーパーを使ってカビを削り落とすという方法もあります。

サンドペーパー単体で使用するのではなく、消毒用エタノールや漂白剤、木材専用のカビ取り剤で表面のカビを死滅させた後に、サンドペーパーでカビの黒ずみを削っていきます。

また、木製の椅子カビ被害だけでなく、壁や床などにカビが広がって自力では手に負えない場合などは、カビ取り業者に相談して、室内のカビ取り時に一緒にカビ取りをしてもらうというのもおすすめです。

2. カビ取り時の注意点

木製の椅子のカビ取りをするにあたっては次のことに注意点してください。

① 漂白剤による変色

漂白剤には塩素系と酸素系の二種類があります。カビキラーやハイターのような塩素系漂白剤は強力な漂白作用があり頑固な黒カビも落とすことができますが同時に、木製の椅子を褐色に変色させてしまいます。木に含まれるタンニンがアルカリ性の漂白剤と反応するからです。

そのため、木製の椅子のカビ取りには強アルカリである塩素系漂白剤は使わないでください。漂白剤は、塩素系ではなく酸素系漂白剤を使いましょう。

酸素系漂白剤は、粉末タイプのものであれば主成分が過炭酸ナトリウムとなり弱アルカリ性、液体タイプであれば主成分が過炭酸水素で酸性です。本来は弱アルカリの粉末タイプの使用は控えた方がよいですが、殺菌・漂白効果は液体のものより高いです。

変色のリスクはありますが、塩素系のものほどではありませんので、目立たないところで試してみて大丈夫そうなら使うようにしましょう。液体タイプは、漂白力は弱いですが変色はしにくく木を傷める心配もありません。どの程度カビを落としたいか、椅子へのダメージがどこまでなら許容できるかに応じて漂白剤を選びましょう。

② サンドペーパーによる椅子表面の削れ

サンドペーパーによるカビ除去ですが、表面を削ってカビを落とすため椅子の見た目が悪くなるというデメリットがあります。

その場合は、カビ取り後にカラー塗料入りのニスを塗りなおすことである程度修復が可能です。ニスを塗ることで木の表面を保護することができるため劣化を抑えることもできます。

3. 木製の椅子にカビが生える原因

木製の家具はカビが生えやすいですが、特に椅子にカビが生えてしまう原因には次のようなことがあります。

3-1. 人の皮脂や手垢

椅子を出し入れする際に、人の手垢や皮脂が椅子の背もたれ部分などに付着します。それらは月日を重ねるごとに蓄積していきます。カビは垢や皮脂も栄養分にしてしまいます。

目立つ汚れがなければ掃除などは特に何もしていないという方も多いと思います。そのため長く使ってきた木製の椅子ほど栄養源も増え、カビが生えやすくなります。

3-2. 埃

埃には大量のカビの胞子が付着しています。埃もカビの格好の栄養源ですので、埃が椅子の隙間に入り込むことでその部分からカビが広がっていってしまうこともあります。

3-3. 食べ・飲みこぼしなどの汚れ

木製の椅子に付いた食べ・飲みこぼし汚れを放置してしまったり、拭き取りが甘かったりするとそこからカビが生えてしまいます。特に小さなお子様が使用している椅子は、食べこぼしやよだれなどで汚れやすくなるためカビのリスクも高まります。

3-4. 部屋の湿度が高い

カビは湿度が高い場所を好みます。部屋の換気が不十分だったり、もともと湿度が高くなりがちな住宅では室内全体にカビが生えやすくなります。加えて木には湿気を吸収する特性があるため湿度が高い部屋で木製の椅子を使用していると椅子が部屋の湿気を吸い、カビが生えてしまいます。

同じ木製の椅子を長く使っていると、表面塗料も取れてきてしまい保護機能がなくなってしまうこともあり、より吸湿しやすくなります。そこに、人の皮脂汚れや埃、飲食物の汚れが加わることでカビの生育スピードも速くなり、カビが深刻化してしまいます。

4. 木製の椅子のカビを防ぐ方法

木製の椅子のカビを防ぐには日頃から次のことに気をつけましょう。

4-1. 部屋の掃除・換気

こまめに部屋の掃除をし、換気は毎日行いましょう。埃が減るだけでもカビは格段に生えにくくなります。換気も毎日行うことで部屋に湿気が溜まらずカビが生えにくい環境を作ることができます。

4-2. 付いた汚れはすぐに拭き取る

椅子に付いた汚れは面倒くさがったり後回しにせず速やかに拭き取りましょう。できるだけカビの栄養源がない状態にしておくことが大切です。

4-3. 消毒用エタノールでカビ予防

目立つ汚れは拭き取ることができますが、皮脂や汗などの汚れは目に見えません。そのため油断しがちですがそういった見えない汚れにも気をつけるようにしましょう。消毒用エタノールには消毒・殺菌効果がありますので、テーブルを拭くついでに椅子にも吹きかけて拭き取ることで汚れを除去しカビを予防することができます。

また、椅子のカビだけでなく、壁や床にもカビの気になる場所がある場合には、カビ取り業者と同レベルの液剤である「カビ取りマイスターキット」を使うという方法もあります。

刷毛で塗るタイプなので、液だれを防ぎつつ手軽にカビ取りをすることができます。

5. まとめ

● 木製の椅子にカビが生えてしまったら、消毒用エタノール・酸素系漂白剤・木材専用カビ取り剤・サンドペーパーを使ってカビを除去する。

● 木を変色させる恐れがあるため、塩素系漂白剤は使わない。

● サンドペーパーを使えば、カビの色素は取り除けるが見た目が悪くなる。その場合はカラーニスを使うことである程度修復ができる。

● 木製の椅子には、カビの栄養源となる人の皮脂や垢、食べ・飲みこぼし汚れ、埃が多量に付着しており、それが蓄積されていくことでカビが生えてしまう。

● 湿度の高い部屋で木製の椅子を使っていると木が湿気を吸収し、カビが生えてしまう。

● 木製の椅子にカビが生えるのを防ぐには、毎日部屋の換気をして通気性を保つ。汚れはすぐに拭き取りカビの栄養源を残さない。消毒用エタノールで拭き取ることでカビ予防ができる。