カビは換気で湿度を下げれば自然に死滅するのか
お風呂や窓際など、カビは湿気の多い場所に生えることが知られています。
カビを予防するためには湿気を抑えれば良いとはいいますが、湿気が抑えられればすでに発生したカビも死滅するのだろうか、などの疑問も浮かぶでしょう。そこで今回はカビと湿度の関係について詳しく解説します。
カビが発生する条件とは?
まずはなぜカビが発生するのか、その理由を押さえておきましょう。
カビが発生する条件は
- 空気中にカビの胞子が飛んでいる
- カビの栄養となる物質がある
- 水分がある
など、いくつかの条件があります。しかしカビの胞子はどこにでも飛んでいるもの。
たとえ室内のカビ胞子を一掃できたとしても、窓や玄関を開ければカビ胞子は少なからず部屋に入ります。
そのためカビ胞子を完全に除去するのは現実的な対策ではありません。
カビ予防にこまめな換気は大事ですが、換気したからと言って完全にカビを追い出せたわけではありません。
またカビの栄養についても対策は困難を極めます。なぜならカビは食べ物や飲み物はもちろん、布や木材、果てはプラスチックすら栄養にしてしまう生き物だからです。他にもカビが発生するには一定の温度や酸素が必要ですが、これは人間にも必要なものですからカビのためだけに取り除くわけにはいきません。
そんな中、唯一対処できる要因が湿度。そのためカビを防ぐためには湿度の管理が大事だと言われているのです。
カビの発生条件と人間が生きる為に必要な条件はほぼ一緒。だからこそ温度や湿度などで調整していくことがポイント
2-1.カビの胞子は死滅しない
カビの胞子は植物でいう種のようなもの。湿度を下げることでカビの成長を防ぐことはできますが、湿度を下げたからといって死滅させることはできません。
一度発生してしまったカビの胞子は、湿度を下げたからといって死滅させることはできない。
3.カビが死滅しても色素が残ることがある
湿度を下げたからといってカビが消えるイメージはできませんよね。それもそのはず、菌を死滅させたとしてもカビが残した汚れや色素まで消すことはできないからです。汚れや色素を取り除くためには結局掃除するしかありません。
発生してしまったカビは死滅しても色素が残る。つまり湿度管理だけに頼るだけでなく掃除で清潔にすることが大事
カビの色素を取り除く方法
一番メジャーな方法はやはり市販のカビ取り剤を使う方法でしょう。カビ取り剤には漂白効果があるため、カビの残した色素を脱色してくれます。カビの色素を取り除くステップは以下の通りになります。
- マスクや手袋を着用し換気をする
- 市販のカビ取り剤をふきかける
- 時間が経ったら布や紙などで拭きとる
- アルコールをふきかけて仕上げに目に見合えないカビを殺す
- 除湿器をかけてカビの再発生を防ぐ
一度発生してしまったカビは、カビ取り剤で除菌と漂白までしてしまうことが近道。その際は十分に換気をしよう
おすすめのカビ取り剤
カビ取りをお家で行う際におすすめのカビ取り剤です。
カビ取りを行う際にはアルコール剤も有効です。赤ちゃんがいる家庭などはアルコール
ただし漂白はもともとの色を落とす能力もあるため、色がついているものには使えません。
他にもカビ取り剤は使用上の注意事項が多いため、使用の前に必ず用法・用量を確認してお使いください。
アルコール剤は毒性も低く臭気も残りにくく手軽だが、漂白効果はないので注意。安全とはいえ、換気はしっかり行おう。
4.まとめ
湿度が上がる原因は今回紹介したようにさまざま。人が暮らす以上、室内の湿度上昇は避けられない問題です。また、湿度を下げさえすればカビの菌自体は死滅しますが、汚れや色素を取り除くためにはやはり掃除が必要。カビの掃除は他の掃除と違う対応が必要になることが多いため、事前に十分な準備をして臨みましょう。換気だけで満足するのではなく、①こまめな掃除②湿度管理、そして③発生したカビを消毒する。という手順を踏んでカビを取り除くことが大事です。
どうしてもカビが自力で除去できない場合、自分で掃除するのが不安な場合はカビ取り専門の業者に依頼するのも1つの手です。