服に生えた白カビの取り方

ハンガーにかけてある衣類

洗濯をする前に放置してしまって気づいたら白カビが生えていたという経験やちゃんと洗濯をしてしまっておいたのに着ようと思って出したときに白カビが生えていた!という経験はありませんか?

これは見えない汚れが原因となっていることが考えられます。

白カビは黒カビと比較して落としやすいです。

今回は服に白カビが生える原因や服の白カビ解消法や予防法などをご紹介していきます。

白カビとは?黒カビとの違いはあるの?

黒カビの場合には、白カビよりも根がはってしまい服の素材の奥深くまで入り込んでいることが多いため、落とすのが困難です。

それに対し、白カビはホコリや綿のような見た目をしており、黒カビと比較すると服の表面だけにうっすらと広がっていることが多いので除菌することで除去することができます。

白カビは木材にできやすい性質があるため、木製のクローゼットやタンスの中などで白カビが繁殖していることがあります。

クローゼットやタンスにカビが発生すると、収納している服にもカビが付着し、あっという間に広がっていきますので早期発見、即対処がとても大切です。

服にカビが発生する原因とは?

服は普通に着用しているだけでも、汗や皮脂汚れ、砂ぼこりなどの汚れが付着します。

普段の洗濯で除去できる汚れもあるのですが、中には見えない汚れが蓄積されたことで嫌なにおいやカビが発生してしまうことがあります。

洗濯をしても頻繁に服に白カビが発生するという場合には、洗濯槽にカビが発生している場合やタンスやクローゼットにカビが発生しているということも考えられます。

洗濯機は一見きれいに見えても洗濯槽の見えない部分などにカビが発生していることがあります。

洗濯をした際に服に黒い海苔のようなペラペラした汚れがついていたり、洗濯物がなんだか臭うことはありませんか?

それは洗濯槽に発生したカビや汚れが原因です。

タンスやクローゼットにもカビが発生していないか、同じ場所に保管している他の服にもカビが生えていないかなども確認してみると良いでしょう。

■関連記事■洗濯槽の黒カビを防ぐには?

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服の白カビはアルコールで除菌しましょう。

アルコールは消毒用エタノール、エチルアルコールとも呼ばれ、さまざまな種類が販売されています。

揮発性が高いので、水が使いにくい場所でも使用することができます。

アルコールはカビの抑制や除菌が得意です。

本革などアルコールを使用すると色落ちしてしまう服もあるので注意してください。

また、アルコールを使用するときは火気のないところで作業し、アルコールが乾くまではタバコやライターなどの小さな火にも注意するようにしましょう。

服の白カビは酸素系漂白剤で退治

酸素系漂白剤は、過炭酸ソーダ、過炭酸ナトリウムなどとも呼ばれ、弱アルカリ性です。

衣類の漂白や除菌、においの除去が得意です。

色柄物の衣類にも使用できますが、分量を超えると色落ちの原因となることがありますので注意しましょう。

ウールやシルクなどのデリケートな素材には使用できません。

服に生えた白カビの落とし方

1:消毒用アルコールを使う方法

用意するもの

  • ブラシ
  • アルコール

①ブラシでカビを払い、アルコールを布に染み込ませて、カビが生えている箇所を叩くように拭き取ります。

②通常どおりの洗濯をして完了です。

※注意点※

アルコールを使用すると色落ちしてしまう服もありますので、必ず事前に目立たない場所で色落ち等がないかを確認してからおこなってください。

危険なので火気の近くで作業しないでください。

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2:酸素系漂白剤を使う方法

用意するもの

  • 酸素系漂白剤
  • お湯
  • バケツや洗面器など
  • ゴム手袋

①バケツや洗面器に40℃~60℃くらいのお湯と酸素系漂白剤を表示されている量溶かします。

②カビが生えた服を30分程度つけおきします。

③いつもどおりの洗濯をして完了です。

※注意点※

必ず換気をしながら作業してください。

お湯を使用するのでやけどに注意しましょう。

漂白剤をお湯に溶かすときは熱い場合には割り箸などを使用して溶かすと安全です。

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服を洗濯するときのポイント

1、水の量は洗濯物が十分浸かるようにしましょう。

最近の洗濯機は節水機能がついているものもあり、使用する水の量が少なめです。

しかし、水の量が少ないと汚れが落ちにくいのです。

水は洗濯物がひたひたに浸かる状態まで入れるようにしましょう。

また、一度に服をたくさん入れすぎてしまうのも汚れが落ちにくくなってしまいます。

2、お湯でつけ置きしてから洗濯がベスト

汚れている服を洗濯する際には、つけ置きをしてからがおすすめです。

洗濯機に40℃程度のお湯を入れて洗剤をよく溶かします。

洗濯機が回り始めたら一時停止し、1時間程つけ置きします。

酵素の力が1時間で最大になるので、汚れがよく落ちます。

冷たい水の場合には2~3時間つけ置きすると効果が上がりますが、お湯の方が効果的です。

脱水後は30分以内に干しましょう。

洗濯をしたら1分1秒でも早く洗濯物を干しましょう。

その理由は、洗濯後の洗濯槽は湿度が高く、湿った時間が長いと菌が繁殖していくからです。

洗濯後は放置せずに、すぐに洗濯物を取り出して干しましょう。

洗濯機のカビを予防するために、洗濯が終わったら洗濯機のフタをしばらく開けて乾燥させることも大切です。

速く乾かすことがカビの予防になります。

服を干すときには、服の間を空けて風が通るように干しましょう。

室内で干すときは、扇風機やサーキュレーター、エアコンの除湿機能などを活用すると早く乾くため、カビや嫌なにおいの予防になります。

部屋干しをする際に、カーテンレールや部屋のすみなど風通しの悪い場所に干すと乾きづらくなります。

部屋の中央など風通しの良い場所に干すようにしましょう。

部屋干しのにおいが気になるという方は、アイロンで加熱する方法が有効です。

中温から高温(160~200℃)に設定したアイロンをあてて蒸気が出るのを確認したら乾くまでアイロンをかけます。

奥まで熱が伝わることでしっかり雑菌を退治できます。

また、コインランドリーにある80~120℃の高温になる乾燥機を利用しても同様の効果があります。

デニムや厚手の服は、少し長めに脱水したり、乾燥機にかけてから干すと乾きが早くなります。

※注意点※

アイロンや乾燥機が使用できない素材の服もありますので、洗濯絵表示で必ず事前に確認してください。

カビを予防する洗剤選びのポイント

1、液体よりも粉末洗剤

液体洗剤は、弱アルカリ性と表示されていても、洗濯するときには水で薄まり、中性に近くなります。

粉末洗剤なら弱アルカリ性を保てますので、カビや黄ばみの原因になる皮脂汚れを落としやすいです。

2、酵素が入っている洗剤

服にカビが発生する大きな原因は皮脂汚れです。

皮脂やたんぱく質を分解するはたらきがある酵素が入っているものを選びましょう。

3、弱アルカリ性の洗剤

カビやカビの原因となる皮脂汚れには中性のものよりも弱アルカリ性の洗剤の方が有効です。

これらのポイントをおさえた洗剤を選び、普段の洗濯に使用するだけでも簡単にカビを予防することができます。

重曹などもおすすめです。

洗濯機の掃除方法

服にカビが発生する原因のひとつが洗濯槽のカビです。

洗濯機の掃除をして服にカビが生えないようにしましょう。

用意するもの

  • お湯(40℃~50℃くらい)
  • 粉末タイプの酸素系漂白剤
  • 網またはストッキングと針金ハンガーで代用もできます。
  • 歯ブラシ

①洗濯機の満タンの水位までお湯を入れます。

5分程度洗濯機を回して一時停止します。

③酸素系漂白剤を500グラム~600グラムくらいお湯の中に入れます。

④洗いモードで一番長い時間を設定し、10~15分くらい洗濯機を回し、排水する前に一時停止します。

⑤そのまま2時間つけ置きし、汚れがひどい場合には5時間程度放置します。

⑥その後、洗濯槽のまわりの汚れを歯ブラシでこすり取り、浮いている黒いカスを網ですくいます。

⑦排水するまで洗濯機を回し、さらに水を入れ換えて排水まで回します。

※注意点※

お湯を使用するのでやけどに注意しましょう。

部屋の換気をしながら作業をしてください。

服を保管するときには不織布のカバーがおすすめです。

最近では、光触媒加工された衣類カバーが販売されています。

光触媒とは、太陽光や室内の蛍光灯などの光に反応し、カビの発生を抑制する物質のことです。

服を保管する際に、かぶせておくだけで服をカビやホコリやにおいから保護することができます。

100円ショップでも取り扱いがある店舗もありますので手軽に入手できるのも便利です。

クリーニングに出したあとのビニールのカバーは空気を通さずに湿気がこもってカビが生えてしまう可能性がありますので通気性の良い不織布でできたカバーを使用するようにしましょう。

クローゼットやタンスにしまっている服のカビ予防方法

服をしまう際には除湿剤を活用したり、クローゼットやタンスに新聞紙を敷くだけでも除湿効果があります。

除湿剤や新聞紙は湿気を吸ったら、定期的に交換するようにしましょう。

クローゼットやタンスは閉めたままにせず、ときどき開放して空気の入れ換えをして湿気をとばすことでカビを予防することができます。

また、服はあまり着ないものよりもよく着る服の方がカビが発生しにくいです。

その理由は、よく着る服は洗濯をするのでしまったままの服よりも頻繁にお手入れされており、カビが発生したとしてもすぐに気づくことができます。

ですので、服はしまったままにせず定期的に着るということも大切なカビ予防方法になります。

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まとめ

・服の白カビは黒カビよりも落とすのが簡単です。

・服の白カビの原因は落としきれなかった汚れ、洗濯槽のカビ、保管場所の湿気などが考えられます。

・服の白カビにはアルコールや酸素系漂白剤で対処できます。

・お湯でつけ置き、洗ったらすぐに干す、速く乾かす、保管場所の環境に注意することが重要!

・服は定期的に着ることがカビ予防にも繋がります。

<参考文献>

・本橋ひろえ『ナチュラルおせんたく大全』2020年、主婦の友社

・井野良介『暮らしの「スゴ技」大百科』2014年、宝島社

・おそうじ本舗『おそうじ本舗の速攻そうじ術』2016年、宝島社