着物のカビはベンジンで落ちるの?その方法は?

着物を頻繁に着る機会がなく久しぶりに出してみたらカビが生えていた!

湿度が高い日本ではよくある光景だと思います。

着物を着たときに汗や皮脂などの汚れが付着したまましまっておくとカビが生えてしまう原因になります。

着物は大切なものなのでカビが生えてしまってショック!でもクリーニングに出すのには時間も費用もかかる…自分でどうにかできないの?と思う方も多いでしょう。

着物にカビが生えたらベンジンで取れるって聞いたことがあるけど、ベンジンってなに?ベンジンで着物のカビは取れるの?今回はそんな疑問に答えていきたいと思います。

ベンジンってなに?

ベンジンとは、油溶性のシミを落とすときに使用する石油系の溶剤でガソリンの一種のことです。

他にも揮発油、ナフサ、石油エーテル、リグロインなどと呼ばれることもあります。

ベンジンは昔から家庭でよく使われてきた衣類用のシミ抜き剤のひとつです。

身近なものではシールはがしなどにもベンジンは使用されています。

着物だけでなく洋服などにも使用できるので、現在でも薬局やネット通販などでさまざまな商品が販売されています。

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ベンジンを使用する際の注意点

ベンジンは昔からシミ抜き剤として家庭で重宝されてきました。

しかし、現在の衣類は繊維のつくりや染め方が昔とは大きく変わっています。

ベンジンを購入する際は揮発性が高く、質の良いものを選ぶようにしましょう。

物によってはベンジンを使用したことで色が抜けてしまったり、繊維が溶けてしまったりということがありますので注意が必要です。

ベンジンを使用する際には必ず換気をしながら作業しましょう。

また、ベンジンは可燃性の液体ですので、火気の近くで使用するのはとても危険です。

ベンジンの近くではタバコやライターを使用したりするのは引火するため厳禁です。

ベンジンは基本的に火気に近づけなければ引火することはありませんが、冬の乾燥している時期などに静電気で小さな火花が出ることもあります。

乾燥している時期にはベンジンの使用を避けるか、湿気のある場所で扱うようにしましょう。

ベンジンの保管方法

ベンジンの保管には直射日光を避けて、風通しの良い冷暗所に保管するようにしましょう。

容器は必ず密閉し、火気の近くには置かないでください。

扱いを間違えると危険ですので、必ず注意書きや説明書を読むようにしてください。

使い方以外に、安全に使用するためにも保管方法も正しく守るようにしましょう。

着物にカビが発生する条件

カビは温度、湿度、栄養素がそろうことで大量に発生します。

具体的には、温度は20~30℃、湿度は60%以上の環境で栄養素はホコリ、皮脂、汗、アカなどの汚れがカビの栄養源となります。

着物を着たあとは、汗や皮脂、ファンデーションや砂ボコリなど汚れが付着しています。

この汚れをきれいに落とさずにいるとやがてカビが生えてしまいます。

また、保管している場所の湿気やホコリなどが多いとカビが生える原因となります。

着物のカビは着たあとと保管に注意が必要です。

着物の主な素材の特徴と扱い方

素材のそれぞれの特徴を表しています。

〇は扱いやすい特徴を、×は扱いにくい特徴を表します。

①絹

着物の代表的な素材で、絹100%のものを正絹(しょうけん)といいます。

夏も冬も着られますが、扱いには注意が必要です。

適している洗剤は中性洗剤です。

〇 しなやかで肌触りが良く、光沢がある。通気性、吸湿性、保温性、保湿性が高い。

× 日光、水、摩擦に弱く、縮みやすく、シミになりやすい。酸とアルカリに弱い。虫がつきやすい。

②木綿

昔から普段着として着られてきた素材です。

洗うのに適している洗剤は弱アルカリ性です。

〇 やわらかい、肌触りが良い、丈夫、通気性、吸湿性が高い。洗濯や熱にも強い。

× シワになりやすく、縮みやすい。酸に弱く、黄ばみやすい。

③ポリエステル

化学繊維のひとつで、洗うことができ、虫や紫外線にも強く、保管がしやすいです。

洗うのに適している洗剤は弱アルカリ性です。

〇軽くて丈夫でシワになりにくい。熱や摩擦に強く、縮みにくい。乾きやすい。

×吸湿性が高い。静電気が起きやすい。汚れを吸収しやすい。

④ウール(毛)

羊毛からできた素材で、厚みがありあたたかいのが特徴です。

洗うこともできますが、縮んでしまうことがあるため注意が必要です。

洗うのに適している洗剤は中性洗剤です。

〇吸湿性、保温性が高い。シワになりにくく、伸縮性、弾力性がある。

×日光や摩擦に弱く、毛玉ができる。虫がつきやすい。アルカリに弱く、濡れた状態だと縮んだり固くなる。

⑤麻

特徴

通気性がよく、涼しく着ることができ、夏の着物に向いています。麻100%のほか絹や木綿の混紡のものもあります。

洗うのに適している洗剤は弱アルカリ性、石けんです。

〇通気性、吸湿性が高い。洗濯や熱に強くて丈夫。発散性があり、乾きやすい。

×色落ちしやすく、シワになりやすい、縮みやすい。摩擦で毛羽立つことがある。

※注意点※

これらは繊維だけで見た場合の目安になります。

実際には縫製や染色、加工などによって変わってきますので必ず品質表示を確認してください。

着物を着たあとの手入れ方法

着物を着たあとは衣紋掛けに掛けて2~3時間風を通して湿気を飛ばしましょう

着物専用の衣紋掛けを使用すれば袖をのばしてかけられますので、シワになる心配もなく乾かすことができます。

全体のホコリなどもきれいなタオルを使用してやさしく払うように落とします。

特に汚れやすいポイントは衿、袖、裾です。

衿の部分は汗やファンデーションがつきやすいので、汚れたまま放置してしまうとカビやシミになってしまうことがあります。

袖は前の部分が特に汚れやすいですが、前後とも汚れがないかチェックしましょう。

裾は砂ボコリがつきやすいのでたっぷりベンジンをつけてまわり全体をよく拭きましょう。

ベンジンを使用したカビ取り方法

使用するもの

  • ベンジン
  • いらない布やタオルなど
  • ビニール手袋

①タオルを着物の汚れの下に敷きます。

②ベンジンをガーゼにたっぷりと含ませます。

③汚れの上から下のタオルに移すようにたたきます。

汚れが落ちるまで②~③をくり返してください。

④汚れが落ちてきたらベンジンが乾く前に素早くその周りも広範囲にたたきます。

こうすることで輪ジミを防ぐことができます。

⑤最後に着物を自然乾燥かドライヤーの冷風で乾燥させて完了です。

※注意点※

・ベンジンの取り扱い説明書をよく読んでから使用してください。

・ベンジンは空気に触れると揮発しますので、すぐにフタをしましょう。

・ベンジンを使用する際には換気を必ずしてください。

火気厳禁ですので、火元が近くにないか確認してから作業してください。

・ガーゼにベンジンを含ませるときに量が少ないと輪ジミの原因になりますのでたっぷりと染み込ませてください。

・輪ジミなどが心配な方は他の布などで練習してから着物でおこなうのも良いでしょう。

・ドライヤーを使用して乾燥させる場合には温風を使用すると生地が傷んでしまうことがありますので、必ず冷風を使用するようにしましょう。

クリーニングや着物専門店に依頼する方法

カビや汚れが発生してから時間が経ってしまっている場合や自分で着物のカビを落とそうとして生地を傷めてしまう前に無理をせずにクリーニングや着物の専門店にカビ取りを依頼してみましょう。

着物の生地を傷めずにカビ取りをするには正しい知識と技術が必要です。

着物クリーニングの専門店ではカビを落とす際に生地や柄の色が抜けてしまった場合などに色補正もしてくれるところもあります。

着物のカビ以外にも着物のさまざまなトラブルに対応してくれるので、時間や費用はかかってしまいますが、大切な着物を長く着るためにもプロに依頼するのが安心安全です。

着物のカビ予防方法

着物をクリーニングに出したあとや購入した直後に包まれていたビニールに入ったまま保管していませんか?

ビニールは通気性が悪いため、ビニールに包まれたまま保管していると湿気がこもりやすくなりカビが生えやすくなってしまいます。

着物専門のクリーニング店などであれば、畳紙に包んだ状態で戻ってくることが一般的ですが、ビニールなどに包まれていた場合には取り出して、畳紙に包みましょう。

純正和紙の畳紙には調湿効果が期待できます。

一般的な畳紙には調湿効果は期待できませんので、別の湿気対策をしていきましょう。

◆関連記事◆着物のカビはうつる?!対策方法は?!

ウコン染めの木綿風呂敷には防虫・防カビ効果がありますので用意しておくと良いでしょう。

また、カビや湿気、変色を防ぐ「きものキーパー」という商品も販売されていますので、着物を着ない期間が長い場合には購入しておくと便利です。

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タンスや収納ケースは乾燥していて室温が安定している部屋に置くのがベストです。

また、タンスは壁から少し離して置きましょう。

着物はずっとしまったままにしておくと湿気によりカビが発生しやすいです。

着物をしまったままにせず、こまめに取り出して干したり保管場所にも風を通したりしましょう。

こまめに干せない場合にはタンスの引き出しを開けるだけでも違います。

長く清潔に着物を着るために、半年に1回程度は着物を出して干してください。

干すのは1月~2月の乾燥した時期が良いですが、除湿機をかけて部屋干しでも良いでしょう。

まとめ

・ベンジンを使用する際には火気と取り扱いに注意しましょう。

・ベンジンを使用したカビ取りはたっぷりと染み込ませて輪ジミになるのを防ぎましょう。

・着物のカビはプロに依頼して落とすのが安心安全です。

<参考文献>

・きものすたいりすとみえこ『はじめてでもできる着物のお直しとお手入れ』2015年、日東書院

・石川理恵『10年着るための衣類ケアブック』2012年、技術評論社

・阿部絢子『レタスクラブムック新・生活便利シリーズソコが知りたい!家事のコツ』2006年、レタスクラブムック

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