「重曹、エタノール、塩素剤」風呂タイルの黒カビに最も効果があるカビ取り剤はどれ?!

浴室の敵…といえば、『黒カビ』!ですよね。

(衝撃的な写真、ごめんなさい…)

出現する前に予防するのが一番ですが、梅雨でジメッとした時期にはいくら換気しても、わずかな水滴の残りからいつの間にかカビが発生していることもあります。

新築であればすぐに退治できる黒カビも、築ン十年だったり賃貸住宅だったりすると、あんがい浴室でカビが生息し続けていることもよくあること。

風呂タイルの黒カビに最も効果があるのはどのカビ取り剤?!

実際に風呂タイルに試してみたカビ取り剤3つがこちら

さて、こんな床にをキレイにするには、いったいどんな手段が有効だと思いますか?

個人的には小さな子供がいたり、室内で犬や猫など自由に動き回るペットがいると、なるべく自然派でいきたいと思っているのですが、しっかりとカビを除去できないと意味がありませんよね。

そこで、今回はよく「カビ取り剤」として利用されているものを準備してみました。

右から

  • 住宅清掃用の重曹パウダー
  • 無水エタノールと薄めるための精製水
  • 浴室用漂白剤(強力カビハイター)

すべてドラッグストアやAmazon、楽天など大型通販サイトで手に入るものですが、一番活躍してくれるのはいったい……?

①まずはエタノールから試してみた

まずは最近流行りといわれる無水エタノールです。

薄めずにそのままかけると、純粋なアルコールであるため、カビ除去効果を発する前に蒸発してしまうため、8:2(エタノール:精製水)に薄め散布します。

ちなみに消毒用エタノールがあるなら、こちらは精製水で薄めずにそのまま使用できます。

出典:Amazon

10分後…

アレっ?!

特に変化はありません。

これで効果があれば、あまりがちな消毒エタノールの消費先が見つかったのですが…消毒用エタノールは、カビの除去や殺菌には効果があるものの、黒カビの色素の除去には効果がありませんでした。

②次に万能洗剤の”重曹”を試してみた

次に『万能住宅洗剤』のひとつとしてすでに有名となった重曹を同じく精製水で溶いたものを塗布します。

同じく10分後…

わかりづらいのですが、ほんのわずかに白い溝が増えました!ほんのわずか!!!!笑

あれ?重曹ってカビ取りに有効なんじゃ……?と思ったのですが、重曹は弱アルカリ性をもつので酸性の汚れ除去や、クレンジング効果が優れてていても、黒カビの色素を漂白する効果は…なかなか期待できない模様です。

うん、つまり、重曹はカビ予防や除去は出来ても、色素の除去には向かないということのようです。

出典:Amazon

③強力カビハイターを試してみた

では最後の綱…いやいや、ケミカル代表の住宅用漂白剤(強力カビハイター)です。今度こそ期待してるぞ!!

また10分後

筆者の手際の悪さで、明らかに薬剤のかかり具合にムラができてしまったのですが、明らかに白い部分が増えています!

やっぱり、ケミカルの威力すさまじい。名前に「強力」って書いているだけあります。

カビハイターは塩素系漂白剤なので、黒カビを殺菌し除去するだけでなく色素の漂白までしてくれました。ただし、薬剤としてはもっとも強力なので、換気をしっかり行い肌に触れないように注意を行う必要があります。

出典:Amazon

タイルの黒カビにはカビハイターが一番効いた

結論からいえば、「カビ取りに劇的な効果がある」といえるのは、やはり塩素系の漂白剤カビハイター

黒カビを漂白するという点においては、圧倒的に効果があるのです。

また、泡タイプのカビ取り剤で落とし切れなかった場合には、粘度の高いジェルタイプのカビ取り剤もおすすめです。

■関連記事■ジェルタイプのカビ取り剤おすすめは?!

ただし、その使い方には注意や問題点が多々あります。

塩素系漂白剤を使用する際の注意点

まず、塩素系漂白剤は揮発した際のニオイが独特です。

漂白剤といえば塩素系の鼻をつくような匂いがありますが、これは汚れとアルカリ剤が混じり合うことによる化学反応といえるものです。

つまり汚れがひどければひどいほど漂白剤もきつく匂ってしまう…という悪循環。

また、エタノールが蒸発するように漂白剤の主成分である次亜塩素酸も蒸発します。

換気は必ず行いましょう!

浴室内をケミカル薬剤で漂白掃除をする時には「必ず換気をして下さい」という注意書きがあったり、眼鏡やゴーグルで目を保護する、ゴム手袋をすること…などがあるのは、こういった薬剤から自分を守るためでもあります。

筆者自身の体験となりますが、浴室の床いっぱいに洗剤を噴射して10分後…勢いよくシャワーで洗剤を流しつつ、死ぬかと思うようなきつい塩素系匂いと喉や目の粘膜に刺激を感じて逃げ出したことがあります。

換気のために窓を開けてはいましたが、シャワーを温水にしていたため、飛沫によって飛び散った薬剤の他に、その温度で揮発した次亜塩素酸を吸い込んでいたのです。

つまり、塩素系漂白剤を使用する際の注意点は「お風呂掃除の際は水泳ゴーグル&マスク&ゴム手袋&必ず給湯器の電源は切る」ということ。

温水が出なければ、たとえうっかりシャワーの温度設定を低温にし忘れても、次亜塩素酸を揮発させる手助けを最小限に抑えられます。

喉の痛みなどが少しある場合には、しっかりとうがいをしてください。

プロレベルのカビ取りをするならカビ取りマイスターキット

カビ取り業者のハーツクリーンが開発したカビ取り剤のカビ取りマイスターキットは、実際に業者が使用している液剤を誰でも使えるように改良した商品なので、自宅でプロレベルのカビ取りができます。

また、危険な成分は含まれていないため、水回りだけでなく、壁や家具のカビ取りにも使用できるので、一家に1つあると便利でしょう。

風呂タイルの黒カビを防ぐ方法

お風呂のタイルに生えたカビは、なかなかガンコで除去するのが大変です。お風呂は湿気が多く気温も高いため、カビにとっては好条件の環境ではありますが、日ごろのお手入れでカビを防ぐことも可能です。スイッチひとつでできることや、お風呂上りのひと手間でできることもありますので、できそうなことから取り入れてみましょう!

①24時間換気扇を回す

浴室の換気扇はお風呂後だけ回すものと思っていませんか?築年数の古い物件の場合、24時間換気機能が設置されていない場合もありますが、お風呂場は非常に湿気やすい場所ですので、常に換気扇を回すようにしましょう。

②スクイージーで水気を取る

騒音や機能などの問題で、換気扇が24時間回せないという場合は、とにかくタイルを「乾燥」させることがポイントです。換気扇に頼れない場合には自力で水気を除去しましょう。

例えば、お風呂後にスクイージーを使って水気を除去するのもおすすめです。

タイルの奥まで水気が残って気になる場合には、バス用の乾いたスポンジで水気を取り除きましょう。こまめな湿気の除去がポイントです。

出典:Amazon

③こまめに掃除をする

お風呂の中には、湿気だけでなく皮脂や石けんカスが付着しており、水垢も発生します。これらはカビの栄養源となりますので、カビが生える前に水垢や皮脂、石けんカスをこまめにとり除くことがカビ予防につながります。

方法は、お風呂用の洗剤を使って、スポンジなどで軽くこするという一般的なお風呂掃除の方法です。

汚れる前に、小さな汚れのもとを取り除くのが一番のカビ予防になります。

タイル目地は汚れが落としにくいですが、ブラシなどを使って、取り除きましょう。

④50℃のお湯をかける

カビは熱に弱いものが多く、50℃以上のお湯をかけることで殺菌することができます。お風呂上りにヤケドしないよう注意しながら、風呂タイルにまんべんなくお湯をかけてカビを殺菌しましょう。薬剤を使わずに最も簡単にできる方法です。

⑤防カビ燻煙剤を定期的に使用する

浴室内のカビ増殖を防ぐ方法として、防カビ燻煙剤を活用するというのも1つの手です。特に浴室内は見えないカビがたくさんいます。天井などからカビが落下し、温度や湿度など条件が揃うことで、大量に発生します。

燻煙剤を使う事で、銀イオンを使ってカビの原因を除去していくためカビを生えにくくするという原理です。

ただし、燻煙剤を使ったからといって必ずしもカビが生えないというわけではありませんので、換気や掃除はこまめに行いつつ、1つの防カビ方法として活用してみましょう!

ルック おふろの防カビくん煙剤 フローラルの香り

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出典:Amazon

⑥タイルにモノを置きすぎない

タイルの上にシャンプーやリンス、洗面器などモノを長時間置きっぱなしにしていると、そこから水垢、ヌメリが発生しこれらを栄養源としてカビが発生してしまいます。

例えばシャンプーやリンスなどは、”かけるタイプの収納”にしてみたり、こまめに移動させて洗うなどして黒カビを防いでいきましょう。

お風呂場の壁部分は、磁石がくっつく場合もあるので、マグネットタイプのかける収納を使うのも良いでしょう。

もしくは、銭湯のように、お風呂セットを準備しておいて浴室内になるべくモノを置かないようにするという手もあります。

やりやすい方法を取り入れて、お風呂掃除の手間を防ぎつつカビを防いでいきましょう。

JIANGYUZHUO シャンプーホルダー

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出典:Amazon

まとめ

カビの予防として重曹やエタノールは大活躍!

さて、結局はケミカル系の洗剤でキレイな状態に戻った浴室ですが、できればこの状態を長く維持したいもの。

ここでまた銀イオン燻製剤などを使ってもよいのですが

せっかくなので無水エタノールと精製水を浴室全体に噴射することでカビの発生を抑え、塩素系漂白剤の使用を減らすことも可能です。

また壁や床一面が黒カビに覆われてしまう前であれば重曹ペーストを塩素系漂白剤の代わりに使い、カビケアを行うことで、経済的にも家族的にもグッと健全な入浴時間を長く過ごすことができます。

また、塩素系漂白剤で何度カビ取りをしても黒カビが再発する場合には、見えないカビの胞子がたくさん風呂内に舞っている可能性があります。

  • 「ひどい風呂タイルの黒カビを取っても取っても発生して辛い」
  • 「黒カビの範囲があまりにも広すぎて自力では無理」
  • 「カビ取りをプロにお願いして徹底除去してほしい」

という方は、カビ取りのプロにいちど相談してみましょう!