収納庫のカビ予防に便利!コードレス小型除湿機の活用方法
高温多湿になる夏は、家のあらゆる場所にカビが生えやすくなります。風通しの良い場所であれば良いですが、閉め切っていることが多い靴箱や押入れ、クローゼットなどの収納庫は、湿気が溜まりカビが生えやすくなります。そこで今回は、収納庫のカビ対策と、カビ予防におすすめのコードレス小型除湿機についてご紹介していきます。
目次
1. カビの原因と対策の基本
1-1. 収納庫のカビの原因
カビが生える原因には、
● 湿度(60%以上)
● 温度(25~28℃)
● 酸素
● 栄養源
の4条件が揃うと発生します。常に閉めた状態の収納庫は湿気が溜まり湿度が高くなりやすいです。また、カビの最適生育温度は25~28℃ですが種類によっては0~40℃の範囲でも生育可能なカビもいます。加えて、収納庫の中には酸素はもちろん、布団や衣類、靴などカビの栄養源となるものがつまっています。夏場の収納庫内は特に高温多湿になるためカビが発生しやすい環境なのです。
1-2. カビ対策の基本
湿度と温度、そして酸素と栄養源がカビ発生の条件になるのであれば、
● 除湿
● 換気・通気
● 清掃
を心掛けていれば収納庫のカビを防ぐことができます。換気することで収納庫内の湿度と温度を下げ、定期的な掃除によってカビの栄養源を減らすことができます。
2. コードレス小型除湿機ってどんなもの?
カビ予防には除湿が大事、ということは分かっていてもなかなかマメにできなかったり、ちゃんと除湿できているのか分からないということもあるのではないでしょうか。そんなときのお役立ちアイテムがコードレス小型除湿機です。
Yoita コンパクト除湿機
出典:Amazon
2-1. コードレス小型除湿機とは?
コードレス掃除機ならぬ、除湿機とはどのようなものなのでしょうか。多くの大型の除湿機は、コードで給電しながら除湿をします。吸湿された水は除湿機内のタンクに溜まり、溜まった水は定期的に捨てるという仕組みです。
最近は除湿機能だけでなく空気清浄機能や衣類乾燥機能がついたものも多く、価格も2~7万円が相場で高機能になるほど高くなります。また、リビングや寝室等の室内での使用を想定しているためサイズ・作動音ともに大きめのものが多いです。
一方で、コードレス小型除湿機は、
● 無給電で除湿
● 除湿ペレットが湿気を吸湿
● 水分が溜まったら電源につなげてペレットを乾燥させる。乾燥が完了したら再び使用可能。
● 価格は2千円~1万円程度
● 機能は除湿のみ
● クローゼットや靴箱、物置などの狭い空間での使用に向いている
といった特徴があります。コードレスで場所を選ばず使うことができ、水捨て不要でペレットを乾燥させれば繰り返し使えるという点が大きな違いです。また、クローゼットや靴箱には置き型・吊る型の除湿剤を使っている方も多いと思います。価格は安価でドラッグストアなどでも購入できますが基本的には使い捨てになります。
その点コードレス小型除湿機は繰り返し使え、ゴミがでないので環境も経済的にも良いというメリットもあります。コードレス除湿機の多くが置き型ですが、一部ではクローゼットでも使える吊るし型の除湿機も販売されています。大きさも、2リットルのペットボトルくらいのサイズ感なので場所もとりません。
2-2. コードレス小型除湿機の使い方
コードレス小型除湿機の使い方ですが、使い方、というほどのものはなく誰でも簡単に使うことができます。コードレス小型除湿機は、吸湿した水分がタンクに溜まらない代わりに中に入っているペレット(ビーズのようなもの)の色の変化で吸湿度合いを確認します。
① コードレス小型除湿機を除湿したい場所に置く。
② ペレットの色が濃い色に変化したら湿気を十分に吸った状態となり、ペレットを乾燥させる。
③ ペレットの色が元に戻ったら乾燥が完了。再び使用が可能。
このように除湿と乾燥を繰り返すことで何度も使うことができます。乾燥にかかる時間は機種によりますが2時間程度が多いようです。ものによっては数百回繰り返し使えるものもありますが、同じ場所なのに以前より湿気の吸いが悪くなった、乾燥に時間がかかるようになったといったことがあれば本体カートリッジ自体の寿命と考えられますのでそのときはカートリッジの交換をします。
3. 収納庫のカビを防ぐ方法
収納庫のカビを防ぐには、コードレス小型除湿機がおすすめとお伝えしましたが、いくらコードレス小型除湿機を使っても収納庫自体が、カビが生えやすい環境になっていると除湿機もキャパオーバーになってしまいます。除湿機の使用とあわせて普段から次のようなことを心掛けてみてください。
3-1. 収納物の汚れはできるだけ落としておく
汚れはカビの栄養源になります。クローゼットや靴箱等に汚れた衣類や靴を入れていると収納庫内でカビを培養しているようなものです。靴箱のようにある程度の汚れは仕方ないこともありますが、できるだけ汚れを落とし、収納庫内に栄養源を持ち込まないようにしましょう。
3-2. 収納物は収納庫の7割程度に抑える
収納庫内に収納物を詰めすぎると通気性が悪くなりカビが生えやすくなります。同時に栄養源となる素材も豊富にあるためカビにとっては快適な生育環境になります。収納庫内はものでぎゅうぎゅうにせずある程度隙間を作って保管しましょう。
3-3. 定期的に掃除する
カビは埃が大好きです。埃や室内塵1gには一万~十万近いカビの胞子が付着していると言われています。埃があるところにはカビがいると思った方がいいでしょう。定期的に収納庫内の掃除と整理整頓をすることでカビを防ぐことができます。
3-4. こまめに換気する
換気はできれば毎日おこないます。一回10分程度でいいので収納庫の扉をあけ、換気をしましょう。湿度が高めの場所であれば、換気時間を長くする、もしくは10分程度の換気を一日に何度かおこなうようにします。コードレス除湿機を使いながら換気をすることで除湿機能を長持ちさせることもできます。
4. すでにカビが生えている場合は?
もし、ご自宅のクローゼットや押入れなどの収納庫にすでにカビが生え広がっている場合はすぐにカビ取りをしましょう。
小さな生え始めのカビであれば消毒用エタノールで落とせることもあります。
しかしエタノールには漂白効果はないため、しっかりとカビ取りするなら、カビ取り業者のハーツクリーンが開発したカビ取りマイスターキットをおススメします。
カビ取りマイスターキットは実際に業者が使用している液剤を誰でも使えるように改良した商品なので自宅でプロレベルのカビ取りができますし、危険な成分は含まれていないため押入れやクローゼットのカビ取りにも使用できます。
しかしすでにカビの範囲が広い場合や、カビに気づいていながら長期間放置してしまった場合は、自力でのカビの除去が難しいケースもあります。
悩んでいるうちにカビはさらに広がり、収納物や付近の天井・壁紙にもカビが生えてしまう可能性があるので、すでに収納庫にカビが生えている状態であればカビ取り専門業者に依頼することをおすすめします。
5. まとめ
今回は収納庫のカビ対策とカビ予防に使えるコードレス小型除湿機についてお伝えしてきましたが、まとめると
● カビは、湿度・温度・酸素・栄養源の4条件が揃うと発生する。
● 除湿・換気・清掃を心掛けることでカビを防ぐことができる。
● クローゼットや押入れ、靴箱などの狭い場所の除湿にはコードレス小型除湿機がおすすめ。
● コードレス小型除湿機は、コードレスで水捨て不要、ペレットを乾燥させることで繰り返し使えるという特徴がある。
● 収納庫のカビ対策には、定期的な掃除とこまめな換気をし、カビの栄養源をできるだけ少ない状態に保つことが重要。
● 収納庫のカビ対策に加え、コードレス小型除湿機を使用することでより効率的に確実にカビ予防が可能。
● 収納庫にすでにカビが生えている場合はカビ取り業者に相談する。
<参考>
- 文部科学省 『カビ対策マニュアル 基礎編』