放置すると危険?!戸建ての雨漏りとカビ対策
雨が降ると天井から雨漏りすることがあるけれど、雨が止めば雨漏りも収まるし晴れの日が続くとついつい雨漏りしていたことも忘れてしまう・・・。
そして雨が降り雨漏りするたびにその場しのぎの対処をしている、そんな状況はありませんか?そこで今回は戸建て住宅の雨漏りの危険性とカビ対策についてご紹介していきます。
目次
1. 戸建ての雨漏りはどうして危険?!
戸建ての雨漏りを放置するとどんな危険性があるのでしょうか。雨漏り放置の危険性は、住宅の腐食と漏電の2つに分けられます。
1-1. 住宅の腐食
① 建材の劣化・耐震性の低下
雨漏りを放置すると徐々に屋根や壁内の木材が腐食していきます。住宅を支える骨組みが腐食していくので耐震性も低下します。腐食の程度、地震の大きさによっては住宅が衝撃に耐えられず倒壊してしまう危険性があります。たかが雨漏りと油断してはいけません。長期間の雨漏り放置は非常に危ないです。
② 天井や壁紙、家具の損傷
雨漏りにより天井が黒いシミになったり壁紙が膨張して膨らんでいるのを見かけたりしたことはありませんか。雨漏りを放置すると天井や壁紙が傷むだけでなく、落ちた雫が部屋の床や家具を濡らしそこからカビが生えてしまうことがあります。また、雨漏りは天井からポタポタと雫が落ちるだけでなく窓付近の外壁から窓枠を通過して室内側に漏れることもあります。
③ シロアリ被害
シロアリは水分を多く含む腐朽の進んだ木材を好みます。木材を食べることで穴があき柱や屋根材が空洞化します。さらにシロアリは木材だけでなく紙やプラスチック、ゴム、発泡スチロール、樹脂、ケーブルなどあらゆるものを食べます。食害された住宅の耐久性・耐震性は低下し、倒壊する危険性があります。室内で羽アリをみつけたら家のどこかでシロアリが発生している可能性があります。
④ カビ被害
雨漏りを放置することで、住宅の内部の建材や外壁、天井や床、壁紙や家具のカビの原因になります。室内にまでカビ被害が及ぶと、カビに侵食されて壁紙などがだめになってしまうだけでなく、カビの胞子が部屋中に充満し、それを吸い込むことでアレルギー症状を発症することがあります。雨漏りによりカビが発生し、それにより健康を害してしまうのです。
1-2. 漏電
漏電も雨漏りによる危険性の一つです。多くの戸建て住宅では、天井裏や壁内に電線が通っています。そして電線には電気が他の場所にいかないように絶縁体というものを用いて絶縁処理されています。
しかし雨漏りにより絶縁体の隙間から水が入ってしまうと、本来流れる場所に電気が届きづらくなり代わりに他の場所に流れてしまう、漏電が起きるのです。
漏電が起きると停電したり家電が故障したりすることがあります。特に危険なのが、漏電による火災と感電です。漏電した場所付近に金属製のもの(建材や配管、コンセントなど)があると金属が熱され、塵や埃を着火剤として着火することがあります。
また、漏電した付近の金属や家電に触れるとピリピリと電気を感じることがあります。アース線による処理がされていれば漏電しても感電する心配はありませんが、アース線を取付けていないと感電してしまうことがあります。
このように、たかが雨漏りとあなどって放置してしまうと、健康を害したり最悪の場合住宅が倒壊したり火災が発生する恐れがあるのです。
2. 戸建て住宅の雨漏りの原因
そもそもなぜ戸建て住宅において雨漏りが起きるのでしょうか。
2-1. 経年劣化
雨漏りの最大の原因は屋根材や防水シート、外壁などの住宅自体の経年劣化です。築年数が経過するとそれに伴い建材に隙間が出来たりや外壁がひび割れるなどしていきます。経年により生じたズレや隙間から雨水が入り込み、雨漏りが起きるのです。
2-2. 悪天候や災害によるダメージの蓄積
雨や台風、地震の多い地域においては、それらのダメージが蓄積され雨漏りすることがあります。そうでない地域に比べ劣化は早くなってしまいます。
2-3. 施工不良
残念ながら施工不良によって雨漏りが起きることもあります。この場合は比較的早い段階(数年以内)で雨漏りし始めます。築十年以内で雨漏りが生じたら施工段階で何らかの不備があった可能性があります。
2-4. 配管の損傷
雨の日以外にも雨漏りしていることがあれば配管の損傷による雨漏りが考えられます。雨漏りの原因としては戸建て住宅よりもマンションに多いです。天気に関係なく天井から雨漏りが続いているようであれば屋根裏や上の階の配管が損傷している可能性が高いのです。
3. 雨漏りを発見したらどうするべき?!
自宅で雨漏りを発見したときはどうしたらよいのでしょうか。
雨漏りしてしまったら放置せず速やかに修理業者に連絡しましょう。また、同じように雨が降っても雨漏りしたりしなかったりすることがあります。それは雨風の向きと屋根材の角度によりたまたま雨漏りしない状況ができただけであり、雨漏りが直ったわけではありません。
放置すればするほど状態は悪化し、修理にかかる費用も増えてしまいます。一度雨漏りするとそれが自然に直ることはないため、雨漏りをしたらできるだけはやく修理業者に連絡しましょう。雨漏りが軽度であれば自力での修理を試みる方もいるかもしれませんがそれはやめた方がいいです。
素人が雨漏りの原因を特定し、確実に修理をすることは至難の業です。下手に触って状況が悪くなり、費用も労力も余計にかかってしまうことが想像されます。今すぐにどうにかしたい、という状況であれば防水テープを張るなどの応急処置にとどめ、修理は専門家に任せましょう。
4. 天井や壁にカビ広がってしまったら
雨漏りによって天井や壁にカビが広がってしまったら、天井や壁の修繕をする前にカビ取り作業が必要になります。除カビせずに修繕をしてしまうとカビが一部残ったままになってしまい、せっかく修繕してもすぐにカビが再発してしまうからです。
雨漏りを発見したら、まず第一に屋根や外壁などの雨漏りの原因となる場所の修理をし、次にカビ取り作業を行い、最後に室内の天井や壁紙の修繕という流れになります。戸建て住宅で雨漏りが発生した場合は、築浅であれば家を建てた際の工務店やハウスメーカー、リフォームした場合はリフォーム会社、築年数が経過している場合は雨漏り修理専門業者がいいでしょう。カビ除去はカビ取り専門業者に連絡します。
何か所も連絡したり日程調整が面倒、という方はカビ取り作業と天井や壁の修繕を両方行ってくれる業者に依頼するのがおすすめです。天井や壁のカビなら自分でカビ取りできそうな気もしますが、それは控えた方がいいでしょう。
単に壁紙の表面に生えたカビであればカビ取り剤を使って除去できることもあります。しかし雨漏りが原因で生じたカビの場合は住宅の内部から発生して、天井に現れていると考えられます。表面のカビを除去しただけではまだまだカビは残っており、天井のカビが消えたからとクロスの修繕をしてしまうとすぐにカビが再発してしまいます。
建物の内層に生えたカビも除去するには、やはり専門の業者に依頼するのが賢明です。
5. まとめ
今回は雨漏りの危険性と雨漏りによりカビが広がった際の対処法についてお伝えしてきましたが、まとめると
- 戸建て住宅の雨漏りを放置すると、耐震性の低下や天井や壁紙の損傷、シロアリやカビの発生、漏電や漏電による火災といった危険性がある。
- 戸建て住宅の雨漏りの主な原因は、経年劣化に加え、悪天候や地震などの自然災害のダメージの蓄積、施工不良が考えられる。
- 雨漏りを発見したら速やかに修理業者に連絡する。自力で修理しようとせず、応急処置にとどめる。
- 雨漏りによって天井や壁にカビが広がってしまったら、まずは雨漏りの修理を行い、次に除カビ作業、最後に天井や壁の修繕の順でおこなう。雨漏りによる天井や壁のカビ取りはカビ取り業者に依頼する。
被害が広がるのを防ぐためにも、雨漏りは放置せずに、早めに対処しましょう。
<参考>
- 国土交通省 国土技術政策総合研究所 http://www.nilim.go.jp/
- 国土交通省「住宅リフォーム事業者団体登録制度」登録団体『RECACO』 https://www.recaco.net/
ハーツクリーンは、カウンセリング無料で行っております。カビにお悩みの方はお気軽にご相談ください。