水切りマットのカビで健康被害!?種類別のカビ取りとカビ対策

「使っている水切りマットに黒い汚れが付着した。カビかもしれない…」
「水切りマットのカビ取りをしたいけど、カビ取り剤を使ってもいいの?」

水切りカゴとは違い、水切りマットは置く場所に困らないため重宝されている方も多いでしょう。

例えば一人暮らしの小さいキッチンで水切りカゴを置くスペースがない場合、必要な時にだけ出せる水切りマットは便利だと思います。

また、食器が多い時に水切りカゴと併用して使うというケースもあるでしょう。

とても便利な水切りマットですが、濡れた食器を置くため、水分が豊富な状態になってカビが発生してしまうことも少なくありません。

そこで今回は、水切りマットにカビが生えてしまった時の対処方法について解説いたします。

カビを発生させないための対策も紹介するので、普段から水切りマットを使用されている方は是非参考にしてみてください。

この記事でわかること
・水切りマットの種類別のカビ取り方法
・水切りマットにカビが生える原因
・水切りマットのカビ対策
・キッチン周りのカビ取り

1.カビが生えた水切りマットは不衛生!すぐにカビ取りすることが大事

水切りマットにカビが生えてしまった時は、早急に対処することが非常に大事です。

その一番の理由としては、カビが生えた水切りマットは不衛生なので、健康に悪影響を及ぼす恐れがあるからです。

カビの種類によっては、カビ毒を産生するものがあります。

カビ毒は「マイコトキシン」とも呼ばれていて、私たちの健康を脅かす危険なものです。

よくニュースなどで取り上げられる食中毒は、すぐに嘔吐や下痢などの症状を引き起こしますが、カビ毒はそれらとは違って長期間摂取することによって症状が現れてくるものがほとんどです。

そのため、気付かないうちに体内にカビ毒が蓄積していき、発症することがあります。

カビ毒は種類によって症状も様々ですが、以下のようなものが考えられます。

  • 血液細胞の障害
  • 血管や子宮平滑筋の収縮
  • 肝機能障害
  • 腎機能障害
  • 神経障害

また、カビ毒によっては、発ガン性を持つものがあります。

カビを摂取することで、肝臓障害や肝臓がんなどを発症する恐れがあり、非常に危険です。

このようなカビによる健康被害を引き起こさないためにも、水切りマットにカビが生えたらすぐに対処しましょう。

参考:日本薬学会 環境・衛生部会「事故米が汚染していたカビ毒ってどんな毒?」

2.【種類別】水切りマットのカビ取り方法

水切りマットは清潔であることがとても大切です。

そのため、カビが生えた時はすぐにカビ取りするか買い替えるかのどちらかを行ってください。

ちなみに水切りマットと一括りに言っても、それぞれ素材が異なります。

  • マイクロファイバー
  • ポリエステル
  • シリコン
  • 珪藻土

素材によって取り扱いが変わってくるので、ここでは素材別のカビ取り方法を1つずつ詳しく解説いたします。

2-1.マイクロファイバー(ポリエステル)のカビ取り方法

マイクロファイバーは合成繊維の一緒で、ナイロンやポリエステルを原料としています。

マイクロファイバーの繊維は非常に細く、髪の毛の100分の1以下の細さです。

繊維に多くの隙間があるため吸水性が高く、更に速乾性にも優れているのが強みでしょう。

ただしマイクロファイバーは熱に弱い性質のため、熱湯や乾燥機などは避けてください。

また、漂白剤などの使用もできない製品が多いため、基本的には消毒用エタノールと中性洗剤で除去しましょう。

用意するもの

  • 消毒用エタノール
  • 中性洗剤
  • マスク
  • ゴム手袋

カビを吸い込んだり、手が荒れたりするのを防ぐために、マスク、ゴム手袋を身に付けて作業しましょう。

出典:Amazon

カビ取り手順

①消毒用エタノールを吹きかける
②中性洗剤でもみ洗いする
③しっかりと乾かす

①消毒用エタノールを吹きかける
カビを死滅させるために、水切りマットにたっぷりと消毒用エタノールを吹きかけてください。
浸透するまで30分ほど放置しましょう。

②中性洗剤でもみ洗いする
水切りマットに付着しているカビの色素を落とすために、中性洗剤でもみ洗いしてください。

③しっかりと乾かす
風通しの良い場所に干して、しっかりと乾かしましょう。

2-2.シリコンのカビ取り方法

シリコン素材の水切りマットは、水分を吸い取ってくれませんが、お手入れが簡単で食器が滑りにくいというメリットがあります。

また、耐熱性が高いため食洗機で洗うことができますし、塩素系漂白剤でカビ取りすることも可能です。

用意するもの

  • キッチン用の塩素系漂白剤
  • 桶(水切りマットが入るサイズのもの)
  • マスク
  • ゴム手袋
  • ゴーグル
  • 長袖の服(色落ちしても問題ないもの)

出典:Amazon

注意事項

  • 酸性タイプの製品と混ぜない
  • 必ず換気して行う
  • 体を保護しながら作業する

塩素系漂白剤と酸性タイプの製品が混ざると、危険な塩素ガスが発生する恐れがあります。

最悪な場合死に至ることのある危険なガスなので、絶対に混ぜたりしないでください。

そして必ず換気しながら作業をするようにしましょう。

漂白剤に触れると皮膚を溶かしたり、目に入ると失明する恐れもあるので、マスク、ゴム手袋、ゴーグル、長袖の服で体を保護して作業してください。

カビ取り手順

①桶に水と塩素系漂白剤を入れる
②桶に水切りマットを入れて放置する
③水で洗い流した後に乾かす

①桶に水と塩素系漂白剤を入れる
桶に水と塩素系漂白剤を入れます。
入れる量は漂白剤の裏ラベルに記載されている規定量にしてください。

②桶に水切りマットを入れて放置する
桶の中にシリコンの水切りマットを入れて30分ほど放置します。

③水で洗い流した後に乾かす
漂白剤が残らないようにしっかり流水で洗った後、乾燥させて終了です。

塩素系漂白剤は水酸化ナトリウムなど毒性の強い成分が含まれているため、キッチン用品に使いたくないと思っている方もいらっしゃるでしょう。

そこでおススメしたいのが、カビ取りマイスターです。

乾いたら塩になる成分で作られているため、安心してご使用いただけます。

こちらは水回りだけでなく、壁や家具、クローゼットなどのカビ取りにも使用できるカビ取り剤なので、1つ持っていると非常に便利でしょう。

2-3.珪藻土のカビ取り方法

珪藻土は、植物性プランクトンである藻の化石から作られた素材のことです。

珪藻土には細かい穴があいていて、それが水分を吸い取ってくれるので、珪藻土は吸水性が高いのです。

珪藻土を使っていると段々と水を吸い取ってくれなくなることがありますが、それは穴が塞がれてしまっているからでしょう。

例えば、石鹸で洗うと珪藻土の表面の穴が塞がれて、吸水性が落ちてしまうため、洗う時やカビ取りをする時は十分注意しましょう。

用意するもの

  • 塩素系カビ取り剤
  • キッチンペーパー(必要な場合)
  • ラップ(必要な場合)
  • マスク
  • ゴム手袋
  • ゴーグル
  • 長袖の服(色落ちしても問題ないもの)

出典:Amazon

注意事項

  • 酸性タイプの製品と混ぜない
  • 必ず換気して行う
  • 体を保護しながら作業する

塩素系カビ取り剤と酸性タイプの製品が混ざると、危険な塩素ガスが発生する恐れがあります。

最悪な場合死に至ることのある危険なガスなので、絶対に混ぜたりしないでください。

そして必ず換気しながら作業をするようにしましょう。

塩素系カビ取り剤に触れると皮膚を溶かしたり、目に入ると失明する恐れもあるので、マスク、ゴム手袋、ゴーグル、長袖の服で体を保護して作業してください。

カビ取り手順

①カビ取り剤を吹きかける
②水でしっかり洗い流し、乾燥させる

①カビ取り剤を吹きかける
珪藻土の水切りマットにカビ取り剤を吹きかけ、15~30分ほど放置します。
頑固なカビの場合、カビ取り剤の上からキッチンペーパーを張り付け、更にラップで巻くことで浸透しやすくできます。

②水でしっかり洗い流し、乾燥させる
カビが落ちたら水でしっかりと洗い流し、乾燥させてください。

こちらも、危険な成分が含まれている液剤を使用するのが心配なら、2-2.シリコンのカビ取り方法で紹介したカビ取りマイスターをおススメします。

3.水切りマットにカビが生える原因

水切りマットは常に清潔に保ちたいものなので、カビが生えないようにすることが大切です。

とはいえ、カビが発生する原因を知らなければ対策することはできません。

まず、カビは以下の条件が揃っている場所に発生します。

  • 水分・高湿度(湿度60%以上)
  • 温度(生育可能温度0~40℃、生育最適温度25~28℃)
  • 栄養源(食べカスや油汚れなど)
  • 酸素

ではこの4つの条件がどのようにして揃ってしまうのか見ていきましょう。

3-1.長時間濡れたままになっている

ご存じの方も多いと思いますが、カビは濡れている場所を好む性質があります。

そして水切りマットは濡れた食器を置いているため、水分が豊富にある状態になります。

食器が乾いたらすぐに食器棚に戻し、水切りマットを乾かせばカビの繁殖を抑えることができるのですが、しばらく置きっぱなしにしているということもあるでしょう。

そうなってしまうと長時間水切りマットが濡れたままになってしまい、その間にカビが繁殖してしまうのです。

3-2.通気性が悪くて高湿度の場所での保管

水切りマットを使用しない間、引き出しの中やシンクの下などに保管しているという方もいらっしゃるでしょう。

このような場所は通気性が悪く、湿気がこもりやすい傾向にあります。

カビは濡れている場所だけでなく、高湿度の場所も好みます。

そのため、湿気がこもりやすい場所に水切りマットを保管していると、その湿度によってカビが発生するリスクが高まります。

3-3.カビの栄養源がある

カビは繁殖するために、栄養源が必要です。

これは人間が食事をして栄養を摂るのと同じで、栄養がたくさんあればそれだけ元気になります。

そのため栄養源が豊富な場所だとカビの繁殖スピードが早くなります。

水切りマットの場合、食器から滴る水や食べ物の残渣が付着することがあります。

これらの有機物質がカビの栄養源となり、カビの成長を促進します。

他にもシンクが食材カスや油などで汚れていると、それが付着してしまうこともあるでしょう。

こまめに洗ったり、除菌したりしていない水切りマットの場合、カビが繁殖しやすい環境が揃ってしまうのです。

4.水切りマットのカビを防ぐための対策

3.水切りマットにカビが生える原因でお伝えした通り、カビは「水分」「温度」「栄養源」「酸素」が揃っている場所に発生します。

特にカビの繁殖に影響を与えてくるのが水分です。

そして水切りマットという性質上、濡れている状態であることが多く、カビが発生しやすいアイテムの1つだと言えます。

ここではすぐにできるカビ対策を5つ紹介するので、日々の生活に取り入れて、カビの発生を防いでください。

  • 長時間食器を放置しない
  • 使用後にしっかり乾燥させる
  • こまめに洗って除菌する
  • 高湿度の場所では保管しない
  • 抗菌タイプの水切りマットを選ぶ

4-1.長時間食器を放置しない

忙しいとつい洗った食器を水切りマットの上に置きっぱなしにすることがあると思います。

しかし食器を置いたままにしていると、通気性が悪く、水切りマットが濡れた状態が続いてしまうでしょう。

このような場所ではあっという間にカビが繁殖してしまいます。

食器は洗ったあと放置せずに、食器棚に戻すようにしてください。

これで水切りマットのカビの発生を抑制できるだけでなく、シンク周りもスッキリして気分が良くなるでしょう。

4-2.使用後にしっかり乾燥させる

4-1.長時間食器を放置しないでお伝えした通り、食器はすぐに片付けましょう。

そしてその後、水切りマットを風通しの良い場所に置いて乾かすようにしてください。

マイクロファイバーやシリコンなど柔らかいものは吊るして乾かし、珪藻土のように硬い素材のものは立てかけて乾かしてください。

4-3.こまめに洗って除菌する

水切りマットを使い続けていると、どんどん汚れや菌が蓄積していってしまいます。

それではカビにとっての栄養源が豊富にある状態になってしまうので、こまめに洗うようにしてください。

マイクロファイバーやポリエステル素材のものであれば、中性洗剤でこまめに洗濯しましょう。

シリコンは食器用洗剤で洗い、定期的に消毒用エタノールを吹きかけて除菌するのがおススメです。

珪藻土の場合は洗剤を使うと中に染み込んでしまうため、水とスポンジで洗うだけにして、消毒用エタノールで除菌しましょう。

4-4.高湿度の場所では保管しない

滅多に料理をしない方や、水切りカゴと併用して使っている方などは、水切りマットを長期間使わない時もあると思います。

そしてその時、高湿度の場所に保管しているとカビが発生しやすくなります。

保管する時は密閉された空間ではなく、できるだけ風通しの良い場所に置くようにしてください。

スペースが無くてシンク下などにしまわなければいけない場合は、除湿剤を置いて湿気を取り除くことをおススメします。

除湿剤は限界を超えると湿気を吸い取ってくれなくなるため、定期的な交換は忘れないようにしてください。

出典:Amazon

4-5.抗菌タイプの水切りマットを選ぶ

もし今後水切りマットを購入する予定の方や、新しいものに買い替えを検討している方は、抗菌仕様の水切りマットを選ぶというのも1つの手です。

銀イオンは、空気中や水分の酸素と反応して、その銀の表面に活性酸素が形成されます。

菌がこの活性酸素に触れることで、菌の表面構造が破壊され、不活性になります。

不活性になるということは増殖できないということです。

純銀の糸が編み込まれている水切りマットは、その銀イオンの力でカビだけでなく、他の菌の増殖も抑制してくれます。

他のものよりもカビが発生しにくくなるので、おススメです。

アプローズ 無限に抗菌する水切りマット

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出典: Amazon

5.キッチン周りのカビ取りも大切

カビが発生している場所はカビの胞子が大量に浮遊しているため、カビが発生しやすくなっています。

水切りマットにカビが生えやすい場合は、もしかしたらその周辺にもカビが発生している可能性があります。

もしキッチンにカビが発生しているようなら、すぐにカビ取りしてください。

方法としては、自力で行うか、業者に依頼するかのどちらかになるでしょう。

5-1.自力でカビ取りするなら安全性の高いカビ取り剤で

水回りのカビ取りなら市販のカビ取り剤でも除去できます。

ただ水回りは水分が豊富にある場所のため、どうしてもカビが再発しやすいものです。

またキッチンは食材を扱う場所の為、安全性の高いカビ取り剤を使用したいと考えている方もいらっしゃるでしょう。

そこでおススメしたいのがカビ取り業者のハーツクリーンが販売しているカビ取りマイスターキットです。

カビ取りマイスターキットは、実際に業者が使用している液剤を誰でも使えるように改良した商品なので、自宅でプロレベルのカビ取りができます。

また、カビ取り剤だけでなく防カビ剤もセットになっているため、カビの再発も防いでくれます。

そしてカビ取りマイスターキットは市販のカビ取り剤とは違い、危険な成分が含まれていないため、水回りだけでなく、壁や家具のカビ取りにも使用できます。

1つ持っているとあらゆる場所のカビ取りに使えるのでお勧めです。

防カビ剤はなくても良いということであれば、2-2.シリコンのカビ取り方法で紹介したカビ取り剤の単品でもいいでしょう。

5-2.カビが酷いながらカビ取り業者に依頼する

もしキッチンのカビが広範囲に渡っていたり、再発を繰り返していたりしている場合は、一度カビ取り業者に相談してみましょう。

カビ取り業者なら、専用の液剤や道具を使って徹底的にカビ取りしてくれます。

また、カビの知識も豊富なので、カビを防ぐための対策方法などもアドバイスしてくれるでしょう。

ただし業者によって技術力や知識も様々なので、複数の業者を比較して信頼できる業者に依頼することをおススメします。

カビ取りのプロに相談

6.まとめ

今回は水切りマットにカビが生えてしまった時の対処方法について紹介しました。

マイクロファイバーやポリエステルの水切りマットにカビが生えたら、以下の方法でカビ取りしましょう。

①消毒用エタノールを吹きかける
②中性洗剤でもみ洗いする
③しっかりと乾かす

シリコンの水切りマットにカビが生えたら以下の方法で行ってください。

①桶に水と塩素系漂白剤を入れる
②桶に水切りマットを入れて放置する
③水で洗い流した後に乾かす

珪藻土の水切りマットのカビ取りは以下の方法です。

①カビ取り剤を吹きかける
②水でしっかり洗い流し、乾燥させる

カビ取りが終わったら、今度は再発しないようにカビ対策をしましょう。

  • 長時間食器を放置しない
  • 使用後にしっかり乾燥させる
  • こまめに洗って除菌する
  • 高湿度の場所では保管しない
  • 抗菌タイプの水切りマットを選ぶ

カビは健康に悪影響を及ぼす恐れがある危険なものです。

カビを摂取しないためにも、水切りマットを清潔に保つように心がけましょう。