エレベーター内がカビ臭い時のカビ対策方法

いつも使っている職場や自宅マンションのエレベーターがなんだかカビ臭い。不快に感じながらもどう対策していいかわからない・・・。エレベーターのカビにお困りの方へ、今回はエレベーターにカビが生える原因と対策方法についてご紹介していきます。

1. エレベーターにカビが生える原因

そもそもなぜエレベーターにカビが生えるのでしょうか。エレベーターにカビが生える原因は、その用途や設置環境によって変わってきますが主に次のような原因が考えられます。

1-1. 密室で通気性が悪い

エレベーターは、開閉時以外は密室空間です。もちろん、完全に密閉されているわけではなく換気用ファンが設置されていますが、それでも大部分は閉ざされており通気性は決して良いとは言えません。通気性が悪いエレベーターは湿度が高くなりやすくカビが生えやすい空間であると言えます。

1-2. 換気用ファンの機能低下

エレベーターに設置されている換気用ファンが古い・弱いなどにより換気効率が下がっているとエレベーター内の湿気が逃げにくくなるためカビが生える原因となります。特に古い建物はエレベーターの換気扇も古くなっている可能性があります。

1-3. 埃や汚れがたまっている

エレベーターには泥や砂、埃や小さなごみなどが常時落ちています。定期的に掃除をしていても基本的に土足で利用するエレベーター内には常に汚れが存在します。汚れはカビの栄養源となり、汚れがたまればたまるほどカビにとっては住みやすく、生育しやすい環境になるのです。また、砂や埃といった目に見える汚れだけでなく、壁やボタンなど人が触れる箇所に付く皮脂汚れもカビの栄養となります。

1-4. 水で濡れても放置している

業務用エレベーターで、エレベーターが水でぬれることは日常茶飯事であったり、雨で濡れたエレベーターが濡れたまま放置されているとエレベーター内の湿度が高くなりカビが生えてしまいます。濡れても換気機能が十分でこまめに掃除もなされていればカビにはなりにくいですが普段からあまり掃除されていなかったり、換気扇が弱かったりすると水気がなかなか乾かずカビが生えてしまいます。

1-5. 北側や地下に設置されている

建物において北側や地下は最も日当たりが悪く、カビが生えやすいです。エレベーターも同様で、北側や地下にあるエレベーターはジメジメしておりカビが生えやすいです。また、北側の外壁や北側にある部屋で発生したカビがエレベーターにまで広がってしまうということもあります。

1-6. 建物自体にカビが生えている

建物自体が古く、建物全体がカビに侵されていることで建物内部にあるエレベーターももれなくカビてしまっているということがあります。建物内どこに行ってもカビ臭い、建物内のいたるところにカビが生えているといった場合はカビの発生源を特定し、建物全体のカビ取り・もしくはリフォームが必要になります。

2. エレベーターにカビが生えてしまったら?

エレベーターにカビが生えているのを見つけたら、業務用やマンションの場合は管理会社へ連絡します。共有スペースになるため勝手に除湿剤を置いたり、個人的にカビ取り業者に依頼することはやめましょう。個人宅の場合、軽度なカビであれば消毒用エタノールを使ってカビ取りが可能です。

3. エレベーターのカビ取り方法

3-1. カビ取り方法

生え始めの軽度なカビ(カビの範囲が小さい、目視で確認できないがカビ臭がするなど)であれば次の方法でカビ取りをします。

~用意するもの~

  • マスク
  • ゴーグル
  • ゴム手袋
  • 消毒用エタノール
  • タオルまたは雑巾

出典:Amazon

~手順~

① カビ取り前に、ほうきや掃除機を使ってエレベーター内を掃除しておきます。

② エレベーター内全体に消毒用エタノールを吹きかけます。カビが生えている部分はたっぷりかけます。

③ タオルや雑巾で拭き取ります。

3-2. カビ取り時の注意点

エレベーターのカビ取りにあたって、いくつか注意点があります。まず、手の届かない高い場所のカビ取りは無理してやらない、ということです。脚立や台を使えば届くかもしれませんが、不慣れな人が高所のカビ取りをするのは危険を伴います。

それでもカビ取りをする場合は、一人では行わず、必ずエレベーターを停止させた状態で行ってください。またカビ取り作業時はマスク、ゴム手袋、ゴーグル、長袖の衣類は必ず身に着けるようにします。

マスクと手袋は持っているけれど、ゴーグルはないという方もいるかと思います。他に用途もないし、このためだけに買うのももったいない気がする・・・と思われるかもしれません。

ですが、今回のように目より高い位置のカビ取りをする場合は、消毒用エタノールを吹きかけたときに目の中にアルコールが入ってしまう恐れがあります。カビ取り作業にあたっては、マスク、手袋、ゴーグルを身に着け身体を保護した上でおこないましょう。

3-3. プロレベルのカビ取りをするならカビ取りマイスターキット

カビ取り業者のハーツクリーンが開発したカビ取り剤のカビ取りマイスターキットは、実際に業者が使用している液剤を誰でも使えるように改良した商品です。

そのためプロレベルのカビ取りができますし、危険な成分は含まれていないためエレベーターのカビ取りにも使用できます。

3-4. 手に負えないときはカビ取り業者へ

エレベーターのカビがひどく、自力では手に負えないというときは管理会社と相談の上、カビ取り業者へ依頼することをおすすめします。エレベーターのカビを放置することでカビ汚染が広がったり、健康を害することもあるためカビ被害が広がる前に早めに対処しましょう。

4. エレベーターのカビを防ぐ方法

エレベーターのカビを防ぐにはどうしたらよいのでしょうか。カビ対策をしたくても、業務用であったりオフィスビル内であったりで個人的に自由に対策が可能とも限りません。

業務用であれば、管理会社の許可を得る、もしくはカビが生えやすい建物であることをあらかじめ知らせておくようにしましょう。その上で、対策が可能であれば次のことを試してみてください。

4-1. 扇風機やサーキュレーターの設置

換気機能が十分でないエレベーターであれば、サーキュレーターや扇風機を置くのもおすすめです。実際、私が以前働いていた職場のエレベーター(築40年以上)には湿度を下げるために天井の隅に小さな扇風機が設置されていました。

4-2. こまめな掃除

カビを生やさないためにも栄養源となる砂や埃などの汚れはなるべく少ない状態を保ちましょう。汚れやすいエレベーターであればこまめに掃除したり、管理会社に掃除の頻度を増やしてもらうよう相談してみてもいいでしょう。

4-3. 除湿剤を置く

夏場や梅雨時期は特にエレベーター内に湿気がこもりやすいです。雨の日にエレベーターにのるとこもったような嫌な臭いがした経験がある方も多いのではないでしょうか。湿度が高くなる時期はエレベーターに除湿剤を置くのもおすすめです。

5. まとめ

今回は、エレベーターのカビの原因と対策についてご紹介してきましたが、まとめると

  • エレベーターは密室であるためカビが生えやすい空間になっている。
  • 換気機能が弱い、汚れがたまっているとカビが生えやすくなる。また、北側や地下に近いエレベーターもカビやすい。建物内がカビ臭い場合は建物全体のカビ対策が必要。
  • 軽度のカビであれば消毒用エタノールを使ってカビを除去することができる。
  • カビ取りにあたっての注意点として、高所のカビ取りは安全のため無理してやらない。消毒用エタノールを上部に吹きかける際は必ずゴーグルを着用する。
  • 自力でのカビ取りが難しい場合は、管理会社に相談の上カビ取り業者に依頼する。
  • エレベーターにカビが生えるのを防ぐには、こまめな掃除を心掛け、必要に応じて扇風機やサーキュレーターを設置する、除湿剤を置くなどする。