流し台の黒カビを綺麗に落とすお掃除術

購入した当初に比べると、家のあちこちが老朽化してきている。最初は張り切ってお掃除していたけど、だんだんと面倒になってきてしまって、最近では流し台に黒カビが生えているのを見つけてしまった。

「流し台にカビが生えることなんてあるの?」

「カビってお風呂とかトイレにしか生えないイメージだったのに・・・」

このような経験はありませんか?

そこで今回は、お家にあるものを使ってきれいに流し台の黒カビを落とす方法をご紹介します。

「でもカビ取りをしても、またすぐに生えてきちゃうんじゃないかな・・・」

一度カビが生えているのを見てしまうと、このような不安を抱かれる方もいらっしゃると思います。しかし今回の記事では、簡単に流し台のカビが予防できる方法もお伝えしていきますので、ぜひ最後までご一読ください。

1 簡単カビ取り方法

では、流し台に黒カビが発生してしまった場合にはどのようにカビ取りをすれば良いのでしょうか。カビ取りと聞くと、カビキラーを連想する方も多いかと思いますが、流し台の素材によっては傷つけたり脱色したりしてしまう可能性があるので、使用NGの場合もあります。そこで今回は、流し台の主な素材別にカビ取り方法をご紹介していきます。

カビ取りを行う前には、必ずご自宅にある流し台の素材を確認してから行うようにしてください。また

  • マスク
  • ゴーグル
  • 手袋
  • 長袖シャツ
  • 長ズボン

これらを必ず身に着けた状態で行うようにしてください。

※カビ取りの際にカビの胞子を吸い込んでしまったり、カビ取り剤が目や皮膚に付着してしまったりするのを予防するためです。

また、カビ取りを行う際には、換気扇を回しながら窓も開けて、十分換気をしながら

行うようにしてください。

※換気をせずにカビ取りをしてしまうと、カビが発生する毒を吸い込んでしまったり、カビ取り剤からガスが発生した際に吸い込んでしまったりすることがあります。

1-1 ステンレス

流し台と言われたらこの素材が真っ先に思い浮かぶ方も居るのではないでしょうか。流し台の定番の素材で、熱や汚れに強くお手入れがしやすいのがポイントです。しかし、水垢が目立ちやすいという面もあります。

<用意するもの>

  • カビキラー 1本
  • マイクロファイバー 1枚

<カビ取りの手順>

手順①カビが発生している箇所のカビキラーを吹きかけます。

手順②数分間放置します。

※カビキラー裏面の使用方法によりますと、カビがひどい場合には、20分から30分放置すると効果的であると記載されています。

手順③水でよく洗い流します。

手順④マイクロファイバータオルを使って吹き上げて完成です。水分はカビの栄養素にもなりますし、水垢の原因にもなるのでよく拭きあげるようにしてください。

※マイクロファイバータオルとは、通常のタオルよりも細かい繊維で出来ているタオルで、吸水性が良く速乾性も高いのが特徴です。

水滴が残ってしまっていると、水滴に含まれているミネラルなどが固まって白く残ってしまって、いわゆる水垢となってしまいます。しかしこのマイクロファイバータオルを使うことで、水滴を残さずきれいに拭き上げることが出来ます。

出典:Amazon

1-2 人工大理石

水の音や食器を置いた時の音が響きにくいのが特徴です。また水垢があまり目立ちません。しかし、ステンレスに比べると傷がつきやすい素材になってしまいます。

<用意するもの>
ステンレスの場合と同じです。

<カビ取りの手順>
ステンレスの場合と同じです。

1-3 ホーロー

あまり馴染みが薄いかもしれませんが、保存容器として使われることもあり、耐熱性に優れた素材です。金属やアルミが下地として使われており、この上にシリカが主成分であるガラス質の素材で表面を覆うことで作られています。そのため、表面が欠けてしまった場合、下地が錆びてしまうことがあります。

また、ホーローは塩素系漂白剤が使えないので注意してください。カビキラーの裏面に記載されている<使えないもの>にも記載されています。

ホーローの流し台の場合は、オキシクリーン(酸素系漂白剤)を用いてカビ取りをしていきます。

今回はオキシクリーンを使用してのカビ取り方法をお伝えしていきますが、

  • シャボン玉 酸素系漂白剤
  • ワイドハイターEX

オキシクリーンが家にないという場合には、上記のものも酸素系漂白剤なので代用することが出来ます。

酸素系漂白剤は通称、過炭酸ナトリウムという名前で販売されていることもありますので、「過炭酸ナトリウム」と表記されているものも使用できます。

<用意するもの>

  • オキシクリーン(酸素系漂白剤) 1杯
  • お湯 500ml
  • スプレーボトル 1本
  • マイクロファイバータオル 1枚

<カビ取りの手順>

手順①スプレーボトルの中に、オキシクリーン 500mlとお湯 500mlを入れてください。

手順②カビが発生している箇所に吹きかけていきます。

手順③数分放置してください・

手順④水で洗い流してください。

手順⑤マイクロファイバータオルを使って吹き上げて完成です。水分はカビの栄養素にもなりますし、水垢の原因にもなるのでよく拭きあげるようにしてください。

出典:Amazon

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2 これがあれば代用できる!

「家にカビキラーやオキシクリーンはないから、何か代用できるものはない?」

そのような場合には、こちらを代用品として使うことが出来ます。

2-1 キッチンハイター

ステンレスと人工大理石の流し台の場合には、キッチンハイターを使ってもカビ取りをすることができます。

<用意するもの>

  • キッチン泡ハイター 1本
  • マイクロファイバータオル 1枚

<カビ取りの手順>

手順①カビが発生している箇所に吹きかけていきます。

手順②数分放置します。

手順③水で洗い流してください。

手順④マイクロファイバータオルで拭き上げてください。

出典:Amazon

2-2 過炭酸ナトリウム

ホーローの場合には過炭酸ナトリウムで代用することができます。最近話題のナチュラルクリーニングでも使用されているものになります。

<用意するもの>

  • 過炭酸ナトリウム 大さじ2杯
  • マイクロファイバータオル 1枚

<カビ取りの手順>

手順①排水溝に栓をします。

※栓がない場合には、水を入れたビニール袋を排水溝に挟めてください。

手順②流し台のカビが発生している箇所が浸かるまで水を入れてください。

手順③過炭酸ナトリウムを大さじ2杯入れてください。

手順④30分程度放置します。

手順⑤排水溝の栓を取り、水を流してください。

手順⑥水で洗い流してください。

手順⑦マイクロファイバータオルで拭き上げてください。

3 どうして流し台にカビが生えるの?

「まさか流し台にカビが生えるなんて思わなかったし、ショック・・・」

と思われた方も居るのではないでしょうか。

カビは

  • 20℃以上の温度
  • 60%以上の湿度
  • 水分、食品カスなどの栄養素

これらの条件に当てはまる場所であればどこでも発生してしまいます。

つまり、流し台はカビにとって繁殖するための栄養素の宝庫と言っても過言ではありません。また、流し台自体は清潔にしていても、三角コーナーや排水溝、スポンジからカビが発生してしまってシンクに広がって行ってしまっていることも考えられます。

4 簡単に出来る日頃の流し台のカビ予防方法

日頃から出来る、簡単なカビ予防方法についてご紹介していきます。

4-1 ステンレス、人口大理石、ホーローの場合

<用意するもの>

  • セスキ炭酸ソーダ 5g
  • 水 500ml
  • スプレーボトル 1本
  • スポンジ 1個
  • マイクロファイバータオル 1枚

<お掃除の手順>

手順①セスキ炭酸ソーダ 5gと水 500mlをスプレーボトルに入れてよく振り、混ぜ合わせます。

手順②流し台全体に吹きかけていきます。

手順③流し台全体をスポンジで軽く擦っていきます。

手順④マイクロファイバータオルで拭き上げて完成です。

※セスキ炭酸ソーダは、タンパク質や脂質を分解する力があります。カビはタンパク質や脂質から出来ているので、カビの動きを緩やかにし除去することができます。

漂白作用はないので黒カビの色素を落とすことはできません。しかし、普段のお手入れでセスキを使うことでカビを予防することができます。

レック 激落ちくん セスキ炭酸ソーダ

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出典: Amazon

4―2 ステンレス、ホーローの場合

<用意するもの>

  • 重曹 5g
  • 水 100ml
  • スプレーボトル 1本

<お掃除の手順>

手順①重曹 5gと水 100mlをスプレーボトルに入れます。

手順②流し台全体に吹きかけていきます。

手順③流し台全体をスポンジで軽く擦っていきます。

手順④マイクロファイバータオルで拭きあげて完成です。

※重曹にはセスキ炭酸ソーダと同じく、タンパク質を分解する働きがあります。こちらも漂白作用はありませんが、普段のお手入れで使用することでカビの予防になります。また、研磨作用があるので、流し台がピカピカになります。

出典:Amazon

5 流し台用品のおすすめお掃除方法

上記の方法でシンク自体の清潔を保つことが出来ても、三角コーナーなどの汚れが原因でカビが発生してしまう可能性があります。流し台のお掃除のついでに一緒にお掃除できる方法をご紹介します。

5-1 三角コーナーの場合

<用意するもの>

「4.簡単に出来る日頃の流し台のカビ予防方法」で紹介したものと同じになります。

セスキ、重曹を使用することによって、三角コーナーの臭いも予防することが出来ます。

<お掃除の手順 セスキの場合>

手順①セスキ炭酸ソーダ 5gと500mlをスプレーボトルに入れてよく振り、混ぜ合わせます。

手順②三角コーナーに吹きかけていきます。

手順③スポンジで擦ります。

手順④マイクロファイバータオルで拭き上げます。

<お掃除の手順 重曹の場合>

手順①重曹 5gと水 100mlをスプレーボトルに入れます。

手順②三角コーナーに吹きかけていきます。

手順③スポンジで擦ります。

手順④マイクロファイバータオルで拭き上げます。

5-2 排水溝の場合

<用意するもの>

「4.簡単に出来る日頃の流し台のカビ予防方法」で紹介したものと同じになります。

<お掃除の手順 セスキの場合>

手順①セスキ炭酸ソーダ 5gと500mlをスプレーボトルに入れてよく振り、混ぜ合わせます。

手順②排水溝に吹きかけていきます。

手順③スポンジで擦ります。

手順④マイクロファイバータオルで拭き上げます。

<お掃除の手順 重曹の場合>

手順①重曹 5gと水100ml(お湯)をスプレーボトルに入れます。

手順②流し台全体に吹きかけていきます。

手順③流し台全体をスポンジで軽く擦っていきます。

手順④マイクロファイバータオルで拭きあげて完成です。

5-3 スポンジの場合

「スポンジ自体、毎日洗剤を付けているから、あんまり汚れてなさそうな気がするけど・・・」

しかし、花王株式会社が行った「日本の住環境における菌の実態調査」によると、三角コーナーと同等レベルの菌数が検出されました。

このことから、目に見えてはいなくてもスポンジに菌が付着しているため、お手入れが必要なことがわかりました。

きちんとお手入れをしていないと、スポンジにカビが発生してしまうだけではなく、菌が大量に付着したスポンジで食器を洗うことによって、最悪の場合食中毒を引き起こしてしまう可能性もあります。

<用意するもの>

  • お湯(60℃以上)

<お手入れの手順>

手順① 鍋にスポンジ全体が浸るくらいまでに水を入れます。

手順② 60℃以上になるまで沸騰させます。

※一番のオススメは80℃以上のお湯に10分以上浸けておくことです。

文部科学省 カビ対策マニュアルより)

手順③ 沸騰させたお湯の中にスポンジを入れて、10分以上浸けておきます。

手順④ スポンジを取り出します。

手順⑤ 水分はカビの栄養素となってしまうので、よく乾燥させてください。

カビ胞子熱死滅温条件
温度D値
麹カビ(Aspergillus sp.)分生子50℃5分
子嚢胞子65℃50分
青カビ(Penicillium sp.)分生子60℃2.5分
子嚢胞子82℃6.7分

6 お掃除の手間を減らしたい・・・三角コーナーの代用品3選

「カビには悩まされたくないけど、お掃除の手も抜きたい・・・」

スポンジや排水溝はどうしても必要なものなので、何かで代用することは残念ながら難しいですが、三角コーナーは代用品で済ますことが出来ます。

そこで、三角コーナーの代用品として使える物を3つご紹介します。

また、ここでご紹介するものを使えば

  • 三角コーナーのお掃除から解放される。
  • 流し台から生ごみの嫌な臭いが漂ってくるということがない。
  • 三角コーナーがなくなった分、流し台も広く使うことができる。
  • 生ごみがなくなるので、見た目がすっきりしてきれいに見える。

というメリットがあります。

6-1 キッチンポリ袋

1個100枚入りで販売されていることが多く、

  • スーパー
  • 100円ショップ
  • ドラッグストア
  • ホームセンター 

などで購入することが出来ます。

シンク横などに置いておき、ゴミを入れたら、その都度袋の口を縛って捨てるだけなのでとても簡単です。

6-2 紙パック

「紙パックの牛乳やジュースをよく飲むよ」というご家庭にオススメな方法になります。

元々水分が入っているものなので、生ごみの水分が漏れてくることもなく使用することが出来ます。

6-3 新聞紙のゴミ箱を作る

「このためにわざわざポリ袋を買うのはもったいない気がする」

「家では紙パックなんてでないけど」

このような場合には新聞紙で作ったゴミ箱で代用出来ます。また、新聞紙ではなくてもチラシで代用出来ます。しかし、あまりにも水分が多いものには使えないので注意してください。

<新聞紙ゴミ箱の作り方>
手順①新聞紙を用意し、半分に折ります。

手順②上側に半分に折ります。

手順③左側に半分に折ります。

手順④上側を少し広げて三角形に折ります。

手順⑤裏返し、反対も同じように折ります。

手順⑥左側1枚を右側に折ります。

手順⑦裏返し、反対側も同じように折ります。

手順⑧左右1枚ずつを、中心の線に合わせて折ります。

手順⑨裏返し、反対側も同じように折ります。

手順⑨下の部分を数㎝折ります。

手順⑩裏返し、反対側も同じように折ります。

手順⑪ 手順⑨、手順⑩で折った部分を持ちながら広げて完成です。

「毎回新聞紙を折るのは大変」

「もっと楽な方法を知りたい!」

という方は、キッチン近くに新聞紙を用意しておき、生ゴミが出るたびに新聞紙に包んで捨てるという方法もお勧めです。

7 まとめ

■ステンレス、人工大理石の場合にはカビキラー。ホーローの場合にはオキシクリーンを使って流し台のカビを取ることができます。

代用品を使ってカビ取りをするときには、ステンレス、人工大理石の場合にはハイター。ホーローの場合には酸素系漂白剤(通称:過炭酸ナトリウム)を使ってカビ取りをすることができます。

■普段のお手入れはセスキ炭酸ソーダや重曹ですることが出来ます。

■三角コーナー、排水溝もセスキ炭酸ソーダと重曹を使ってお手入れすることが出来ます。スポンジの場合は熱湯消毒でカビ予防ができます。

■三角コーナーのお掃除が大変な場合には、キッチンポリ袋、紙パック、新聞紙で代用することが出来ます。

■ご自身でカビ取りを行って上手くカビが取れなかったり、カビ取りに不安があったりする場合には、カビ取り業者へ相談するようにしてください。