くらしのダニ対策方法

ダニの好む環境とは?!

ダニは人の血を吸うマダニやアレルギーなどを引き起こす危険なダニがいます。

ダニは温度20℃程度、湿度60%前後の高温多湿な環境を好みます。

人間にとってはジメジメして不快な梅雨から蒸し暑くなる夏にかけてがダニにとっては快適で、このような環境でエサとなるものがあれば繁殖します。

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ダニのエサとなるもの

ダニのエサとなるものは、人間のアカ・フケ、食べかすなどです。

ダニは1匹で最大50個の卵を産み、卵は約2~3日で孵化し、2~3ヶ月生きます。

ダニの数がピークを迎えるのは夏ですが、秋にかけてダニの死骸やフンなどがたまるため、アレルゲンとなる物質は秋にピークを迎えます。

また、冬でもダニは死ぬということはなく、隠れて生息しています。ダニは小さいので気づかないことが多いですが、どんな家にもダニは必ず発生します。

主に家の中では次のようなところに生息していることが多いです。

  • 布団
  • ソファー
  • カーペット
  • クッション
  • ぬいぐるみ
  • 布製品や畳

などです。

フローリングでは畳に比べてダニが発生しにくいのですが、フローリングの上にカーペットなどを敷いてしまうとダニが繁殖しやすくなってしまうので注意が必要です。

以上の条件から、家の中で最もダニが好む場所は温度、湿度、エサ、布製品などがそろっている寝室です。

ダニは洗濯で死ぬの?!

ダニは乾燥には弱いのですが、水では死にません

ダニは足先で繊維にしがみつき、洗濯機の水流では洗い流されることもありません。

洗濯機の脱水の衝撃で圧死するダニもいるのですが、厚みのある素材は内部にダニが残るので完全に死滅させることは難しいでしょう。

さらに、洗剤や漂白剤などを入れて洗濯してもダニは生きていられます。

最近の洗濯機には、ダニバスターコースなどのダニ対策コースというものが搭載されているものもあります。

ダニは熱湯をかけたら死ぬ?!

また、熱湯をかけるという方法も有効で、浴槽などに洗濯物を入れて熱湯をかけるのもダニ対策となります。

洗濯機には耐熱温度があるため、洗濯機に熱湯を直接入れると故障の原因になってしまうので注意してください。

コインランドリーもおすすめ

コインランドリーにある乾燥機は高温で乾燥させることができるため、洗濯物の内部のダニまで駆除することができます。しかし、頻繁に洗濯できるものはダニの被害はあまりないと思われます。

ダニによる被害で困るものは、ベッドやマットレスなど、家庭では洗うのが困難なものであると思います。

洗濯機を使用したあとは洗濯機の中に水分が残っているので、カビが生えてしまったりしてダニが好む環境になってしまいます。

洗濯機の内部を乾燥させるために、使用したあとはフタを開けておくことや、乾燥機能があるものは積極的に使用すると良いでしょう。

話題のダニよけ洗剤は?!

また、最近はアリエールやレノアなどから「ダニ避け成分」を配合した洗濯用洗剤・柔軟剤・布用スプレーなどもドラッグストアなどで手に入れることができます。

実際に筆者も使用してみたのですが、香りや使い方は普通の洗濯用洗剤や柔軟剤と同じです。ダニは目に見えないので、実際にどれくらい寄り付かなくなったのかは分かりませんが、ダニ避けしたい寝具・衣類などに便利だと思います。

また、スプレータイプのダニよけ剤は使い勝手がよいです。カーペットや、寝具など毎日洗濯ができないものに重宝しています!

ダニが発生するとどんな害がある?!

ダニに嚙まれるとどんなことが?!

イエダニは本来はネズミや鳥の寄生虫で、普段はネズミや鳥の巣の中にいます。

ネズミが死ぬとネズミの体についていたイエダニが離れ、鳥が巣立つとそこから移動してダニに刺されて吸血されると激しいかゆみと発疹があります。

また、ヤマトダニは吸血と病原体を運び感染症を引き起こす原因となります。

ヤケヒョウダニは人の皮膚のかすや食べ物のかけらなどを食べます。

人がこのダニの死骸やフンは乾燥して細かい粉末となって空気中に飛散し、それを吸い込むとアレルギーの原因になることも。

ダニを殺す方法は?!

ダニを完全に駆除することは不可能です。以下の方法で駆除や予防をしていきましょう。

①掃除機をかける…しかし掃除機でも完全にダニを吸引できないこともあります。

②天日干しをする…60度以上の熱風を60~90分当てるとダニは死滅します。

ダニは湿度が60%以下になると活動が鈍くなります。天日干しはダニ対策に効果はありますがこれだけでは十分な対策とはいえません。

③防ダニスプレーや粘着シートなどの駆除グッズを使用する…ダニを殺すわけではなくダニが嫌がる成分で寄せ付けないものもあります。

④コインランドリーの高温乾燥機を使用する…厚みのある毛布や布団も入れることができて70度以上の温風で乾燥させることができるのでダニを死滅することができます。

⑤宅配の布団クリーニング専門サービスを利用する…防ダニ加工してくれる業者もあります。

⑥防ダニ布団を使用する…高密度な繊維で作られているためダニが布団の中に入り込むのを防ぐことができます。

⑦布団乾燥機を使用する…ダニ対策機能もあります。高温でまんべんなく乾燥することができればダニ対策効果はあります。

つまり、ダニを死滅させて取り除くには「熱」と「洗浄」が必要です。

出典:Amazon

まとめ

ダニが繁殖しにくい環境を作ることが大事です。ダニを取り除くのには「熱」と「洗浄」が重要です。

また、エサとなるカビが生えないようにこまめな掃除や換気、乾燥を心がけましょう。

<参考文献>

・青木淳一『ダニにまつわる話』1996年、筑摩書房

・朝倉邦造『生活害虫の事典』2009年、朝倉書店

・松下清『学研の図鑑LIVE 危険生物』2015年、学研教育