カビ取りプロがカビ取りいっぱつを実際のカビ取り現場で使って解説

お風呂や冷蔵庫のゴムパッキンに生えたカビは取りにくいイメージがありませんか?深く根を張った頑固なカビ、という意味だけでなくパッキンのような細長い場所のカビ取りは隙間までカビ取り剤が密着しにくいといった物理的なカビ取りのしにくさもあります。

そこで今回は細かい場所に生えた強力なカビを除去する際に使えるカビ取り剤「カビ取りいっぱつ」について、その成分や使用に適した場所、入手方法などについてご紹介していきます。

1. カビ取り剤「カビ取りいっぱつ」って何?

カビ取り剤「カビ取りいっぱつ」という商品をご存じでしょうか。カビ取りいっぱつは、化成品やクリーンシステム、生活用品などを扱う鈴木油脂工業株式会社が独自に開発したカビ取り剤です。個人の消費者向け、というよりはビルメンテナンスなどを行うプロの業者向けのクリーニング関連製品を扱っています。

鈴木油脂工業 かびとりいっぱつ

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1-1. カビ取りいっぱつの成分

そんなプロのクリーニング業者も使っているカビ取りいっぱつにはどのような成分が使われているのでしょうか。カビ取りいっぱつの主成分は、

  • 次亜塩素酸塩
  • ゲル化剤
  • 水酸化カリウム(0.9%)
  • 界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)

となっており、pH13のアルカリ性です。次亜塩素酸塩はカビ取りでおなじみのカビキラーや漂白剤のハイターにも使われている成分でカビの殺菌とカビの色素の漂白効果があります。水酸化カリウムは洗浄力に優れ、特に油分の多い汚れに効果を発揮します。

また、カビ取りいっぱつに使用されている界面活性剤は非イオン界面活性剤で、カビの殺菌力はないものの洗浄効果と浸透性に優れています。殺菌の役割を担う次亜塩素酸塩と洗浄の役割を果たす水酸化カリウムを界面活性剤が浸透させ、さらにゲリー状にすることで密着度を高めているということになります。

1-2. カビ取りいっぱつの特徴

カビ取りいっぱつと他の多くのカビ取り剤とは何が違うのでしょうか。カビ取りいっぱつの特徴として、

① ジェルより固いゼリー状で垂れ落ちにくい

② 垂れ落ちにくいので成分がカビに密着・浸透する

③ 高いところのカビ取りも可能

④ ノズル式なので細い隙間のカビにも対応できる

⑤ 長時間放置してもOK

⑥ スプレータイプのカビ取り剤ほど塩素臭がない

垂れ落ちにくいおかげで天井のような高い場所ものカビ取りも比較的安全に簡単に除去することができます。また、カビ取りいっぱつは先端が細くなっており、ゴムパッキンや浴室のタイル目地の幅にもフィットしてカビ取りがしやすいような造りになっています。カビ取り剤特有の塩素臭も少なめなので、塩素のツーンとした臭いが苦手な方にもおすすめです。

1-3. カビ取りいっぱつはどんな場所に使える?

カビ取り剤としては非常に優秀なカビ取りいっぱつですが、使うのに適した場所と使ってはいけない場所があります。おすすめの用途としては、

● 浴室や冷蔵庫、窓のパッキン

● タイルの目地

があります。基本的に水で洗い流したり水拭きが可能な場所に使います。長年落ちなかった浴室のゴムパッキンのカビが一回で落ちたという声も多くあり口コミ評価も良いものが目立ちます。何度もカビ取りを試みたけど取れなかったと半ば諦めていような方でも今一度希望を持って試してみてはいかがでしょうか。

逆に使用NGだったり不向きな用途としては、

● 金属類

● 大型の家具や広範囲のカビ取り

● 変色・脱色の恐れがあるもの

などがあります。主成分の次亜塩素酸塩は金属腐食性があるため金属類のカビ取りには使えません。また、漂白作用もあるので変色の心配があるものには使わないようにしましょう。

そして、カビ取りいっぱつは先端が細くなっているので、狭く細い場所のカビ取りには向いていますが広範囲のカビ取りには不向きです。

1-4.実際に使ってみた

実際に、窓際のパッキンの黒カビにカビ取りいっぱつを使用してみました。

粘度が高く、パッキンに密着しています。カビを取る際にはカビ取り剤をどれだけ浸透させるかがポイントになりますが、かびとりいっぱつは液だれしにくくしっかりと密着するため、このようなゴムパッキンの細部のカビ取りに向いています。

チューブタイプなので、本体を押すとカビ取りジェルが出てきます。細いノズルから、少しずつ出てくるので使いやすいです。

お風呂のパッキン部分のカビ取りなどにもおすすめです。

1-5. カビ取りいっぱつはどこで買える?

プロが使うカビ取り剤となると、一般の消費者は入手しにくいのではと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。カビ取りいっぱつは、大手通販サイトやホームセンター、東急ハンズ等で購入することができます。

2. その他おすすめカビ取り剤

カビ取りいっぱつの良さはよく分かったけれど、かえって使える場所が限られてしまうのではないか、一回きりのために買うのはためらってしまう、と考える方もいるかもしれません。そんな方のために他にもいくつか市販のおすすめカビ取り剤をご紹介します。

① カビホワイト カビ除去ジェル剤

こちらはカビ取りいっぱつと用途が似ているカビ取り剤で、ノズルタイプのジェル状のカビ取り剤です。ゴムパッキンのカビや小規模のピンポイントのカビ取りに向いています。高い殺菌力と漂白力で頑固なカビも除去が可能です。カビ取りいっぱつと比べるとジェルの粘度は柔らかめなのでカビ取りの箇所によっては垂れ落ちに注意氏が必要です。

ビーワンコーポレーション カビホワイト カビ除去ジェル剤

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② スパイダージェル

こちらはスプレー式でありながら噴射するとジェルになるという、スプレーとジェルのいいとこ取りをした製品です。スプレーしたカビ取り剤がクモの巣のように広がってカビにぴたっと密着してくれます。一度に広範囲のカビ取りが効率よく行える優れものです。通常の液体のカビ取り剤と比べると粘性があり垂れ落ちにくいですが、カビ取りいっぱつやカビホワイトほど粘度は高くありません。垂直方向のカビ取りや天井のカビ取りをする場合は必要に応じてお上からラップ等でカバーします。

スパイダージェル

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③ カビトルデスPRO

こちらもジェルタイプのカビ取り剤です。こちらは防カビ剤が配合されており、ジェルのいるも赤い色をしているのが他とは違う特徴です。塩素臭も比較的おさえられています。ジェルが赤いのでカビ取り剤がついていないところや流し忘れが一目で分かります。ジェルは固めで垂れ落ちにくいです。価格も1000円以下なので試しやすい価格になっていておすすめです。

ウエキ  カビトルデスPRO

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3. カビ取りマイスターキット

上記に挙げた市販のカビ取り剤以外にも、カビ取り業者が開発した家庭向けカビ取り剤

「カビ取りマイスターキット」があります。カビ取りマイスターキットは、カビ取り業者が実際にカビ取り現場で使っているカビ取り剤を一般家庭向けに改良したカビ取りキットです。

薬剤入りのカップやカビ取り後のコーティング剤、薬剤を塗布するための刷毛などがセットになっておりすぐにカビ取りに取り掛かることができるセットになっています。

薬剤を刷毛で塗っていくのでパッキンのような狭い隙間から押入れや天井といった広い場所にも垂れ落ちやムラもなく薬剤を塗ることができます。業者レベルのカビ取りが自宅でできるようになるのです。カビがひどくできるだけ早くなんとかしたいけど、業者に依頼するとは費用が高くついてしまう・・・と悩んでいる方にはおすすめのキットになります。

4. それでもカビが落ちない場合は?

カビの状態がひどい、カビ取りしてもカビが残ってしまう、カビを除去してもすぐにカビが再発してしまうなど、自力でできるカビ取りに限界を感じた場合はカビ取り業者に依頼するというのも一つの方法です。カビ取り専門業者ならではの知識と技術でカビの原因を特定し、しつこいカビも一掃します。

また、ハーツクリーンでは、初回カウンセリングを無料で実施しております。過去4000件のカビ取り実績から、最適なカビ対策方法を提案させていただいておりますので、カビにお困りの際はお気軽にご相談ください。

5. まとめ

今回は、プロが使うカビ取り剤「カビ取りいっぱつ」の特徴やおすすめの用途、その他おすすめのカビ取り剤についてお伝えしてきましたがまとめると、

● カビ取りいっぱつは、ビルメンテナンスの業者やクリーニング関連の業者などのプロがカビ除去する際に使うカビ取り剤。

  • カビ取りいっぱつの主成分は次亜塩素酸塩と水酸化カリウム、界面活性剤とゲル化剤。
  • カビ取りいっぱつは、ゼリー状で垂れ落ちにくく、カビに密着してカビを除去する。ゴムパッキンやタイルの目地のカビ取りにおすすめ。塩素臭も少ない。
  • カビ取りいっぱつは、大手通販サイトやホームセンター、東急ハンズ等で購入可能。
  • 自力でのカビ取りに限界を感じたときには、カビ取り業者に依頼する方法もある。

<参考>

カビ取りプロがカビ取りいっぱつを実際のカビ取り現場で使って解説