毛皮のコートにカビが生えた時の対処方法

毛皮のコートは暖かく、おしゃれで高級感がありますよね。

毛皮のコートは適切に保管やケアをしておかないと、カビやカビ臭が発生することがあります。

高価なものだったから処分してしまうのは惜しいし、クローゼットに保管しておくと他の衣類にカビが移ってしまいそうで心配…。

何とか良い対策方法はありませんか?という声にお答えしていきます。

1.毛皮のコートのカビ対処方法

まずは、毛皮のコートについている取り扱い表示を確認してください。

手洗いや洗濯機洗いができるものであればご家庭でカビ対処できる可能性があります。

しかし、家庭で水洗いできないものや、手洗いOKでもドライクリーニングのできないものもご家庭でカビ対処するのは避けた方が良いでしょう。

毛皮のコートはデリケートな衣類なので、少しでも不安に思った場合には、クリーニングなど専門店に依頼するのがおすすめです。

2.毛皮のコートにカビが生える原因

毛皮のコートは1日着用すると、湿気や臭いなどを吸い込んでいます。

また、皮脂やホコリなどの汚れなど目立たなくても意外と汚れていたりします。

着用したあとにこれらの湿気や汚れのケアをしないでおくと、カビが発生することがあります。

カビは温度20℃~30℃、湿度60%以上の環境でカビの栄養源となる皮脂やホコリ、汗などが付着していると大量に発生します。

冬でもカビが発生するおそれがあることをご存知でしょうか?

室内は暖房やストーブなどで冬でも20℃以上に保たれていることがあります。

さらに、窓付近の結露や加湿器の使用で室内の湿度が高くなっていることもあります。

そのため、冬でもカビが発生することがあるのです。

毛皮のコートを着る際に気を付けたいのが、香水、制汗剤、整髪料などを使用すると、毛皮が臭いを吸収し、そのままクローゼットにしまうとカビ臭さなどの原因にもなります。

ファブリーズなどの消臭剤をスプレーするのも臭いの原因となってしまうことがあります。

3.毛皮のコートのカビ予防方法

毛皮のコートはとても暖かいので、着用すると汗やホコリが付着しています。

毛皮のコートを着用したあとは、洋服ブラシを使用して繊維の間に入り込んだホコリを払って落とすということを習慣にしましょう。

洋服ブラシを使用すると、毛皮の流れも整い、テカりや毛玉の防止にもなります。

全体をブラッシングしたあとは、風通しの良い場所にしばらく吊るして湿気をとばしてからクローゼットにしまうようにしてください。

軽度なカビが発生している場合やカビ臭が発生している場合には、自宅でできる応急処置があります。

タオルをお湯につけて固く絞り、毛皮を拭きます。

それだけでは取れない場合には、中性洗剤をぬるま湯に溶かし、タオルをつけて固く絞り拭いてみてください。

それでもカビや臭いが落ちない場合にはクリーニングなど専門店に依頼するのがおすすめです。

4.加湿器にも注意しましょう。

毛皮のコートの着用が増える冬になると、室内が乾燥してくるため、加湿器を使用するというご家庭も多いと思います。

乾燥を防ぐためには、湿度50%~60%前後を保つことが大切です。

しかし、それ以上湿度が高くなってしまうと、カビやダニが発生するリスクも高まります。

室内に湿度計を設置し、湿度を調節するようにしましょう。

湿度が高い場合には、換気扇を回したりして湿度を下げる工夫をしましょう。

また、加湿器の水を入れたまま継ぎ足している場合には、加湿器の内部にもカビが発生していることがあります。

加湿器はできるだけこまめに洗い、消毒用エタノール等を使用して除菌し、使用しないときにはしっかりと乾燥させておきましょう。

■関連記事■加湿器を使ってもカビを生えにくくする方法

5.他の衣類にカビは移る?

クローゼットにカビが発生している衣類を保管すると、カビの胞子が飛んで他の衣類に付着します。

そうすると、他の衣類にもカビが発生したり、クローゼット自体にもカビが発生してしまうということもあります。

このようなカビの増殖を防ぐために、着用した衣類はきちんと洗濯することや洗えないものはクリーニングに出してから収納するようにしましょう。

クリーニングに出したあとの毛皮のコートはビニールをはがしてから収納するようにしてください。

ビニールをつけたまま保管してしまうと、湿気がこもってしまい、カビが発生する原因となります。

6.保管場所にも気をつけましょう。

クローゼットなどの毛皮のコートを保管する場所でカビを発生させないために注意するポイントは以下の4つになります。

①掃除機をかけましょう。

毛皮のコートを保管する場所の掃除も定期的にするようにしましょう。

クローゼットの中も掃除機をかけ

②風通しを良くしましょう。

クローゼットには衣類や物を詰め込みすぎないようにし、ときどき扉を開放して風通しを良くしましょう。

扇風機やサーキュレーターを使用してクローゼットの風を循環させるのがおすすめです。

③除湿を心がけましょう。

クローゼットの中の湿気対策が大切です。

除湿剤や除湿機を使用して湿度を下げましょう。

除湿剤を使い切りなので、記載されている交換時期を目安に定期的に新しいものに交換するようにしましょう。

一度湿気を吸い取った除湿剤はそのままにすると、湿気の発生源となってしまいます。

addgood SUPER除湿でかでか

出典:amazon

Yoita コンパクト除湿機

出典:amazon

④衣替えのタイミングで除菌!

衣替えをするタイミングでクローゼットの中の衣類を洗濯し、クリーニングに出し、消毒用エタノールを使用してクローゼットの中を拭いて除菌しましょう。

7.クリーニング店を利用しましょう。

毛皮のコートはデリケートな衣類のため、クリーニング店にカビの除去を依頼するのがおすすめです。

クリーニング店によっては、毛皮のコートのカビ除去以外にも抗菌防カビ加工を実施しているところもあります。

毛皮のコートのカビ除去をクリーニング店に依頼するとなると、料金はそれなりにかかってしまいます。

しかし、毛皮のカビは素人には取り扱いが非常に難しいです。

自力でカビをどうにかしようとして毛皮のコートが劣化してしまっては大変です。

やはり技術と知識のあるプロにおまかせしてしまうのが安心安全です。

また、ご自宅での毛皮のコートの保管でカビが生えてしまわないか、しばらく着ないから次のシーズンまで保管しておきたいという時に、クリーニング後に業者により異なりますが、1ヶ月から最大12ヶ月まで、適切な温度と湿度で長期保管してくれるサービスがあります。

毛皮のコートなど冬物の衣類はかさばるので、洋服を保管してもらえるとクローゼットが快適になります。

依頼をするとクリーニング店が配送キットを送ってくれるため、段ボールなどを自分で用意する必要もなく、宅配業者に受け渡しするだけなのでクリーニング店に預けに行ったり受け取りに行く必要もありません。

さらに、クリーニングを利用した場合には保管料は無料というお得なところもあります。

色んなクリーニングサービスがありますので、自分に合うものを探してみましょう。

8.まとめ

・毛皮のコートのカビの原因は、汗、ホコリ、皮脂などが付着することです。

・毛皮のコートの軽度なカビやカビ臭はお湯で絞ったタオルで拭きましょう。

・カビが発生していると、他の衣類にカビは移ります。

・保管場所の掃除、風通し、除湿、除菌が毛皮のコートのカビ予防のポイントです。

・毛皮のコートのカビはクリーニング店や保管サービスを利用しましょう。

<参考文献>

・松本忠男『カビ・ホコリ・菌を撃退!家の「正しい」掃除ワザ』2019年、宝島社

・『お気に入りを長く着る衣類のお手入れ洗濯・しみ抜き・つくろい・しまい方』2016年、NHK出版

毛皮のコートにカビが生えた時の対処方法