マンションと一戸建て、どちらのほうがカビやすいのか

マイホームを検討する時、マンションと一戸建てで迷われる方は多いと思われます。では、マンションと一戸建てではカビの発生しやすさに違いがあるのでしょうか?構造や設備の違いによるカビの発生しやすさに焦点を当てて考察してみたいと思います。

建物立地による比較

①マンションは都市部に多く建つ

共同住宅であるマンションは、人の流れの多い都市部や、建設に適した良好な土地に建築されることが多いです。

1-2.一戸建ては建築可能な場所ならどこにでも建つ

②一戸建ては建築可能な場所ならドコでも建つ

これに対し、一戸建ては建築可能であれば、海や川の近く、断崖の上、谷底、山間部にも建てることができます。地盤が緩く湿度が高い土地、日当たりの悪い土地などに建つ一戸建てにはカビが発生しやすいということも。

建物構造による比較

①マンションは都市計画法、建築基準法、消防法などにより、設備構造に多くの基準が設けられています

耐震基準が引き上げられるなど多くの基準を遵守する必要があり、その基準をクリアしているということは、マンションがより耐久性、快適性の両面で進化してきているという証左にもなります。よって、より最新の建築基準をクリアしているマンションの方が、カビによる健康被害を防止する為の設計、設備も整っていると考えられます。

一方、一戸建てにおいても高機能住宅がハウスメーカーから発売されており、耐久性や快適性の進化という意味では負けておりません。

②建築構造による違いとは?!

建物の構造は、柱・壁の材料によって主に4種類に分類されます。

1:木造

木質材料で構成された建物構造。窓を閉めた状態でも木が呼吸をするため調湿性が最も高く、その点においては最もカビが生えにくい構造であると言えます。

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カビ悩み子

木造って、カビやすいと思っていたけど、実は通気性の良い材質なのね

2:鉄骨造

柱や梁といった骨組みの部材を鉄や鋼にした建築構造。主に体育館や工場など大空間に使用されます。

3:鉄筋コンクリート造

鉄筋でコンクリートを補強した建築構造。コンクリートは圧縮力に強く、鉄筋は引っ張る力に強いという、双方の利点を併せ持つことで強度を高めています。多くの中低層マンションで採用されている構造です。ただ結露が生じやすく、カビも発生しやすいという難点があります。

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カビ悩み子

友達の新築マンションがカビたって言ってたけど、そういえば、鉄筋コンクリートって言っていたわ

4:鉄骨鉄筋コンクリート造

鉄筋コンクリートの芯部に鉄骨を内蔵させた建築構造。鉄筋コンクリート構造に比べ耐風・耐震性等に優れており、主に高層建築物に用いられます。多くの中高層マンションで採用されている構造です。こちらも結露が生じやすく、カビも発生しやすいという難点があります。

③木ではなく鉄骨を使うとナゼ結露しやすいのか?

理由は簡単、ヒートブリッジが起こるからです。熱伝導率が高い鉄骨やコンクリートは寒さや暑さを室内に伝えやすいのですが、この熱を伝える現象のことをヒートブリッジと呼びます。この現象を最小限に抑えるために、外壁と内壁の間にある鉄骨を断熱材で包み込んで熱の伝導を防ぐなど、工夫が必要となります。

④木造は通気性が格段に高い

一方、木材はきわめて熱を伝えにくい物質であり、鉄の約350倍、コンクリートの約10倍という断熱性を持っています。よって、木造は結露ができにくい構造であると言えます。この点においてはマンションか一戸建てかという比較ではなく、木造かそうでないか、で比較することの方が重要そうですね

室内の暖房設備による比較

①マンションはエアコン中心

分譲、賃貸を問わず、マンションでの燃焼系器具の使用は禁止される傾向にあります。灯油やガスが危険物であるという理由だけでなく、燃焼時に発生する水蒸気で気密性の高い室内を結露させてしまうからです。

代わりに使用されるのがエアコンです。エアコンには湿気を屋外へと排出し、室内の空気を乾燥させる仕組みがあるため、結露対策になります。

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カビのプロ

マンションの湿度管理はエアコン中心だからこそ、エアコン自体の掃除やメンテナンスも大事です。

②一戸建ては燃焼系暖房器具が好まれる傾向にある

マンションほど気密性が高くない一戸建ての場合、エアコンでは暖房効率が悪く、また設置が困難な場合もあります。そのためよりパワーのある石油・ガスストーブが重宝される傾向があります。ただ、結露防止の観点からするとエアコンを導入し、補助するような床暖房やオイルヒーターを使うのがベターでしょう。

換気システムによる比較

①24時間換気システムと自然換気

建築基準法の改正で2003年より新築住宅を建築する場合は、24時間換気システムの機器設置が義務付けられました。マンションだけでなく一般戸建て住宅などにも設置義務があります。

目的は次の2点です。

  1. シックハウス症候群の予防
  2. 住宅の高気密化・高断熱化による結露への対策

24時間換気システムは、自然換気とは異なり、室内の空気の入れ替えを換気設備で強制的に行うものです。構造上風の通り道を作りづらい場合が多いマンションだと、室内のカビ対策に非常に有用です。ただ、一戸建ての場合はこれにプラス自然換気も利用できる場合があり、その場合は一戸建ての方がよりカビ対策が優れていると言えるでしょう。

まとめ

マンションと一戸建てではカビの発生しやすさに違いはあります。ただしこれはあくまで典型的なマンションと一戸建てを想定した比較となっております。実際は風の通り道が確保されているマンションもあるでしょうし、エアコン完備の一戸建てもあるでしょう。個々の物件ごとに、立地条件や建築構造などから検討していくことを忘れてはいけません。きちんと検討して、なるべくカビの生えにくいマイホームを手に入れましょう。

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