どうしてカビは予防することが大切なのか
当サイトでは、これまで暮らしのあらゆる中で発生してしまった「カビの取り方」をご紹介しております。
しかし、カビは一度発生してしまうと、再発することも多く、カビ取り剤を使って手間をかけて取り除いても、またしばらく経つとカビ臭くなったり、消毒してもカビの色素はなかなか落ちなかったりと、なかなか厄介です。
そこで、大切なことは「カビが発生する前に生えないように予防すること。最小限に抑えること」
カビが家中に発生してしまってから対処するよりもカビが生えないように、予防することの方が労力もストレスも少なくて済みます。
しかし、言葉では「お掃除をこまめにおこないましょう」と分かっていっても、なかなか毎日こまめに
部屋中を掃除するというのは、なかなか大変なことでもありますよね。
そもそも「こまめにお掃除」とは具体的に何をすれば良いのかあいまいです。
なかなか「すみずみまで綺麗にしましょう」とか「清潔にしておきましょう」とは理解していても
具体案が分からないと実行にも移せなません。人によって尺度はちがうので
- じゃあ今日から何を始めたら良いのか
- どの場所をどのように掃除すれば良いのか
- どの場所をどの頻度で掃除すれ良いのか
を知りたいという方も少なくはないと思います。
そこで、この記事では
・どうしてカビは生える前に防ぐことが重要なのか
・では具体的に防ぐための方法にはどのようなことをするのか
・毎日した方が良いこと、週に1回した方が良いこと、月に1回程度で良いことなど頻度別にやるべきこと
これらの3つに絞って、カビ予防をお話していきたいと思います。
目次
どうしてカビは生える前に防ぐことが重要なのか
カビは、気温20~30℃、湿度60%以上で、栄養源(汚れやホコリなど)のある場所を好みます。また、カビは種類によっては、黒カビや青カビにように色素のあるものもあり、白い壁や衣類などにそのカビの色素が沈着してしまうことがあります。
カビは、目に見える場所だけに生えているわけではなく、私たちの身の回りに生息しており、空気中を胞子が舞っています。そこに、カビによっての好条件な場所。一般的には湿度が高くジメジメとしており、通気性が悪く、ホコリや食べかすなどカビにとっての栄養源がたまっている場所を好んで増殖します。
カビは生息場所を決めると、菌糸をどんどん伸ばし、増えて綿毛を飛ばすように胞子をまき散らしてさらに増えていきます。ですので、その増殖をできるだけ食い止めなければなりません。
また、カビは生息場所をみつけると、菌糸を伸ばして発育していきますが、とりついた基質の内部にも侵入していきます。表面だけであれば、取り除くことはまだ簡単なのですが、内部まで菌糸を伸ばしてしまうと、全て菌糸を取り除くことは困難になってしまいます。ですので、カビは生えて中にまで菌糸を伸ばす前に、除去し生育を防ぐことが大切なのです。
カビの発生を放置すると起こり得ること
カビよっては、マイコトキシンなどカビ毒を産生するものもあり、このカビ毒がシックハウス症候群など暮らしている人間やペットなどの健康にも影響を与えることが分かっています。
また、衣類や床、壁、天井などにどんどん発生して増殖することで、素材を傷めてしまい老朽化を進める原因にもなります。
また、建物自体にカビが生えやすくなると、食品や食器など普段私たちが口に入れるものにまでカビが発生してしまい、これが原因で食中毒の原因となることも。
カビの生息する環境と私たちの暮らしていく環境は似ていますし、味噌やチーズなどの発酵食品のように私たちの生活に利益をもたらすカビもいるので、完全に滅菌することはできませんが
日々の暮らしに影響を与えないよう、必要以上の増殖をとどめておくことはカビ被害から身を守るためにも大切なことです。
カビを防ぐために必要なこと
生えてしまったカビを早めに取り除くことも大切ですが、カビを防ぐ毎日の習慣も非常に大事です。
- 日当たりが悪い
- 結露が生じやすい
- 川が近かったり湿地帯だったりで土地自体が湿気やすい
- 気密性が高く湿気が逃げにくい
- 窓が少なく風通しが悪い
- 老朽化により水漏れや雨漏りが起こる
- 新築マンションでコンクリートの湿気が出る
など、家の環境や構造上によるどうしようもできない理由で、カビが生えることも多々ありますが、人の手を加えることで少しでもカビの発生を少しでも抑えることは可能です。そのためのポイントは3つ
- 湿気を取り除く
- 換気を行う
- 汚れを取り除く
短い言葉でまとめると「除湿、換気、清潔」ということです。
このことを意識しながら、カビの発生を防止していきましょう。部屋中の風通しを良くし、結露など水気はなるべく早く拭きとる。そして、ホコリや手垢などは摂り除くことがカビ予防になります。具体的には...
- 毎日、朝と晩に全ての窓を開けて換気をする
- 浴室の24時間換気スイッチはONにしておく
- 地下室や倉庫、窓のない部屋はサーキュレーターを回す
- 窓の結露は、見つけ次第、乾いた布巾でふきとる
- 水や食べかすをこぼしたカーペットは水気を拭きとり乾燥させる
- 家具と壁を少し離して、風通しをよくする
- クローゼット内の不要なものは処分し風通しを良くする
- 水回りの水滴は、毎晩ふきんなどで除去し、水気を残さないようにする
- バスルームのシャンプーなどはつるして保管する
- バスルームの天井に消毒用アルコールを吹きかけて浴室全体のカビを防ぐ
- 洗濯機は月に1回の頻度で洗濯槽クリーナーを使ってカビ殺菌をする
このようなことを、実行しカビを防ぎましょう。
毎日お掃除ができない!忙しい方向けのカビ予防法
上記に挙げた方法を毎日行うことで、カビの発生を抑えることができますが、毎日仕事や家事、育児などに追われてなかなか全てをこなすことは難しいこともあるかも知れません。
そこで、忙しい方のためのカビ予防ポイントをご紹介します。
①1日5分だけでも換気をする
朝起きてから、顔を洗ったり歯磨きをする間の数分でも構いませんので、5分でも窓を開けて換気をしましょう。この場合、一か所だけ窓を開けても意味がありませんので、2か所以上開けるようにしましょう。
また、この時、クローゼットなど収納スペースの換気も行うと尚よいでしょう。
ただし、窓を開けて換気を行うのは天気の良い晴れた日に行いましょう。
②除湿機を活用する
部屋の広さや使う場所にもよりますが、例えば北向きの部屋や地下室、物置など日当たりが悪く湿気が溜まりやすい場所では、除湿機やサーキュレーターを使ってカビの原因となる湿気を追い出しましょう。
ミニタイプの除湿機などもあり、クローゼットや靴箱など小さい収納庫の除湿に便利です。同様に密室の除湿であれば、取り返しタイプの除湿剤を置くのもおすすめです。
アイリスオーヤマ サーキュレーターアイ
出典: Amazon
Yoita コンパクト除湿機
出典:Amazon
③窓際の結露には結露防止シートを活用
室内外の気温差で生じる結露も、カビの原因となりますが、毎回こまめに拭きとるのが難しい場合には、結露防止シートを窓際に貼ることで防ぐという手もあります。ただし、月に1回以上は窓際も拭き掃除をし、ホコリなどのゴミを取り除くようにしましょう。
ニトムズ 窓ガラス 結露防止シート
出典:Amazon
④ラグマットやカーペットを敢えて敷かない
フローリングの上に、カーペットや絨毯を敷いている家庭も多いかもしれませんが、食べこぼしやホコリ、湿気などの蓄積で、床やカーペットのカビの原因となることがあります。
対策としては掃除機を週に2~3回かけたり、カーペットを洗ったり、除菌スプレーを吹きかけるなど、清潔にしておくことですが、時間がなくなかなかお掃除できない場合には、むしろカーペットやラグマットを使用しないという方法もあります。ホコリも溜まりにくくなり、掃除もしやすくなるので、選択肢の1つに入れてみましょう。
⑤ふとん敷きっぱなしの人はスノコを下に敷く
多忙で、ふとんやベッドマットを床に直置きしている。立てかけたり畳んだり、干す暇がなかなかない。という方は、通気性を良くするために布団やベッドマットの下に専用のすのこを敷くと良いでしょう。
また、干す時間がなかなか取れない方は、ふとん乾燥機を活用するのもおすすめです。袋の中に入れず、ノズルをサッと入れるだけで使用できるタイプのふとん乾燥機もありますので、ふかふかポカポカお布団に寝たい方や、花粉が気になって、なかなか外に布団を干せないという方にも人気です。
アイリスプラザ すのこマット
出典: Amazon
⑥家具や小物含めて不要なものを処分する
カビ予防のために、お掃除をする暇がなかなか取れないという方に、もっともカンタンにできるカビ対策方法が「モノを減らす」ということです。
カビは通気性の悪い場所に発生しやすくなります。風通しが悪いと湿気やホコリが溜まり、そこからホコリや汚れを栄養源にしてカビが増えていくからです。
また、例えば壁や窓際に結露が生じたとしても、家具やカーテン、小物類がなければ、そこに湿気が溜まりカビが発生するという事態も防ぐことができます。使っていないもの、不要なものがないだけでもお掃除が楽になりますので、一度、モノを見直すのも1つの方法です。
⑦水気を残さない
雨の日に履いていた靴や衣類を、そのまま収納すると、収納場所の他の衣類、靴にまでカビの影響が及ぶことがあります。その他、生乾きのタオルを使うことや、洗濯機を使用後、フタを閉めて内部を乾燥させないこともカビ発生につながります。
「水気は乾燥させる」を意識して、しっかりと乾かしましょう。
まとめ
カビは、一度生えてしまうと手間をかけて除去してもすぐに再発してしまったり、目視はできなくてもカビ臭さがなかなか取れなかったりと、非常に面倒な存在です。
立地や環境など、自力ではなかなかどうしようもないこともあるかも知れませんが、カビを防ぐために
1日5分の換気や除湿機、すのこ、結露防止シート、ふとん乾燥などできることから始めて、カビの発生を防いでいきましょう。