湿気が多い時期のカビ対策

梅雨時期や、雨が続く季節、室内もジメジメと湿気が多くなります。雨などが続きなかなか晴れないため洗濯物も部屋干しをすることが多く、なかなか乾かない...乾いても生乾きで臭いという悩みも。

しかし、そんな湿気の多い日が続くことと室内はさらにカビやすくなってしまいます。小さなカビもあっという間に大きく広がって、気が付けば家じゅうカビだらけということも!

天候を変えることはできませんが、湿度の高い季節でも出来るカビ対策方法をお伝えしたいと思います。

湿気とカビの関係

なぜ湿気が多いとカビが生えるの?!

まず、カビと湿度の関係を知る為には「カビの発生条件」を知っておく必要があります。カビは決して特殊な生物というわけではなく、実際には人類とほとんど同じような環境で生息する生き物なのです。

カビが根付いて繁殖するためには以下のような条件があります。

  • 湿度がある(60%以上)
  • 酸素がある(人間と同じ)
  • 温度がある(人間と同じ)
  • 栄養素がある(人間と同じ)

つまり、ある程度の湿度と温度さえあればあとはほとんど人間が生活できるような環境で発生し繁殖することができるのです。

湿気が多いと害虫も増えやすく

また、湿気が多いとシロアリやダニ、カビをエサに繁殖するような虫(チャタテムシなど)も増えやすくなります。

なので、カビ自体も増えて、さらに害虫も増えやすくなるという、ちょっと恐ろしい環境でもあるのです。

湿気が多いまま放置しておくとどうなる?!

では、雨が続いて湿気の多い時期が続くと室内にはどのような影響が出るのでしょうか。これをカビ目線で解説しますと「繁殖しやすい環境だし、栄養源もあるしやった~!」なのです。

つまり、湿気だけでなくいくつかの条件が揃うことでカビくんは、胞子を飛ばしまくって大繁殖しようと企んでいるわけです。

人間で言うと、例えば好条件の物

  • 駅近
  • 広い・庭、プール付き
  • 新築
  • 家賃永久無料
  • 三食昼寝付き
  • 子育てしやすい環境

そんな家を見つけたような感覚かも知れません。どうでしょう。皆さんもそんな素晴らしい家だったら住みたいと思いませんか。それが、カビにとって”湿気の多い時期の室内の見え方”なのです。

ですので、私たち人間が出来ることが、カビにとって暮らしにくい環境を作りだすこと。それこそが、湿気の多い時期のカビ対策に繋がるのです。

湿気の多い時期のカビ対策方法

では、雨や台風などが続いて湿気の多い日が続く季節に天気を変えずに、我々の手で出来る対策方法をお伝えしていきたいと思います。

①除湿機を設置

もしも、家に除湿機がある場合には、湿度の多い時期こそ除湿機をフル稼働してください。

中には除湿機能を搭載した空気清浄機というのもあります。また、自宅に除湿機が無い場合には、エアコンのドライ機能を使用するという手もあります。

ただし、長い間エアコンを使用していないと、エアコンのフィルター内部が汚れてそこにカビが発生していることもありますので、エアコン自体の清掃も行っておきましょう。

(特に、フィルターは取り外して簡単に洗うことが出来ますので、まずはエアコンのフィルター掃除からトライしてみてください)

押し入れやタンスなど密閉空間には除湿剤を置こう

市販の除湿剤は、部屋などの除湿には向きません。しかし

  • 押入れ
  • クローゼット
  • 靴箱

などの密閉された空間では有効です。湿気の多い日にはこれらのグッズを活用するのも良いですね。

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②なるべく部屋干しをしない

雨が続くと、洗濯をしても外に干せないため、室内干しせざるを得ないのですが、カビ予防という観点から考えると室内干はおススメ出来ません

理由は、雨で湿気の多い室内の湿度がさらに上がるからです。ですので、あれば浴室乾燥機などを利用して、室内に濡れた洗濯物を干さないようにする。また、近所にコインランドリーがあれば、それを利用するのもおススメです。

雨が続いてジメジメと湿気の多い日が1日や2日程度でしたら、まだ良いのですが梅雨時期などで1週間ほど雨が続く場合には、検討してみてください。

ちなみに、カビペディア編集部としては、この湿気の多い時期を機に

  • 「ドラム式洗濯乾燥機」や
  • 「乾燥機付き洗濯機」

を購入されることをおススメします。(余談ですが、タオルも部屋干し特有の生臭さが少なく、フワフワとした触感になりますよ!)

部屋干しする際には除湿機を稼働させよう

また、どうしても部屋干ししなくてはいけないときには、除湿機かエアコンのドライ機能を活用しましょう。

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出典: amazon

③掃除をして、栄養源を絶つ

また、カビは部屋の四隅や家具の裏など空気の流れが少ない部分だったり、掃除が行き届かずホコリのたまりやすい部分に発生しやすいという特徴があります。

理由は、カビにとって「栄養源」と「誰にも邪魔をされない静かな住宅地」があるからです。

その為、普段から清掃をこまめに行って、カビにとっての栄養源を絶つようにしましょう。家具は定期的に配置換えをしたり、晴れの日に空気の入れ替えをするだけでも構いませんので、こまめに換気と清掃を行いましょう。

④カビが発生してしまったら

湿気の多い日が続いて、カビが発生してしまった場合には、できるだけ早く除去するようにしてください。

放置すると、梅雨時期であれば1週間もあれば部屋中にカビが広がる恐れがあります。そのままにしておくと、人体への影響を及ぼす可能性も。ですので、小さなカビを発見した時点ですぐに殺菌して取り除きましょう。

カビの除去方法

カビを取り除く方法はいくつかありますが、カビの大きさや範囲によって使い分けてください。

①消毒用エタノール

スプレータイプがおススメです。カビに吹きかけて、20~30分ほど放置した後、乾いた付近や紙で乾拭きしましょう。

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②重曹

お水に重曹を溶かした重曹水を作り、カビに吹きかけて除去します。使用方法は消毒用エタノールと同じです。

重曹と水を混ぜたものを、市販のスプレーボトルに入れてふきかけて使います。重曹水をふきかけた後は使い捨てのペーパーや布巾などでふき取ります。

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③市販のカビ取り剤

カビキラーやカビハイターなどのカビ取り剤も有効です。効果も強いですが、臭気性も強い為、しっかりと換気を行ってください。また、塩素系のカビ取り剤は漂白効果もありますので、黒カビの色素が付着している場合にも有効です。

ですが、使用場所によっては脱色する可能性もありますので、チェックしてから使いましょう。

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花王 カビハイター

出典:花王株式会社

④プロレベルのカビ取り剤

カビ取り業者のハーツクリーンが開発したカビ取り剤のカビ取りマイスターキットは、実際に業者が使用している液剤を誰でも使えるように改良した商品です。

そのため自宅でプロレベルのカビ取りができますし、危険な成分は含まれていないため壁や家具のカビ取りにも使用できます。

まとめ

湿気とカビには深い関係があることが分かりましたが、だからといって湿気が多い時期に全ての家がカビるわけではありません。

普段のこまめな清掃と換気が、最も大事なカビ予防に繋がります。また、雨ばかりで湿気の多い日が続く時にも、少しの工夫で湿気を追い出すことは可能です。

日本は湿気の多い国ですが、日ごろからの努力と万が一カビが発生したときの”早期除去”を行うことで、身体に影響を及ぼす前に対策を行っていきましょう。

また、常に湿気の多い部屋などで、いくらカビ取りをしてもカビが再発する場合には、根本的に除去出来ていない可能性があります。カビ取りのプロに相談をして、快適な空間のお手伝いをしてもらうのもおススメです。

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