カビと地震の関係「カビが生えやすい家は地震にも弱いの?!」

3月11日、東日本大震災から早8年。震災の直後、自宅の地震対策や防災の意識も高まった人も多いことでしょう。多くの家が(特に関東や東日本)住宅の耐震強度を見直したり家具を補強したりするなど対策を行いました。
そこで、今回カビペディアでは「カビ目線で見る地震」ということで、カビと地震の関係について

カビ取りと建築の専門家にインタビューしてみました。

カビと地震って関係あるの?!

Q1「カビが生えやすい家は地震にも弱いですか?」

A1→「必ずしもそういうわけではありませんが、耐震基準は関係あるかも」

カビは基本どこでも発生する生き物なので、カビが生えやすいからといって、地震に弱いということはありません

しかし、地震が起きたあとコンクリートにクラック「ひび」が入り、そこから雨水が侵入して、カビが発生してしまうことはあります。
特に1981年6月より前に建てられた旧耐震基準の建物は、地震の影響を受けやすいと思います。

また、近年の異常気象で、雨が多く気温も上がっています。最近の家は、機密性が高く熱や湿気がこもりやすくカビが生えやすいので、地震に強い家はカビやすいと言えるかもしれません。もう一度、現在住んでいる家の耐震強度をチェックしましょう。

Q2「どんな材質?構造の家だとカビやすく地震にも弱いといえますか」

A2→「材質があまり関係ありませんが立地や高さがポイント」


これまでの実績から鉄筋コンクリートも木造も鉄骨もどれがカビやすいとかは一概に言えません
カビは、室内の環境と土地の特性や階数が影響します。
これまで2000例以上対応してきて、埋立地、沼、田畑、山を背負ってる立地で、かつ地上3階以下という条件が揃うとカビが生えやすいことが、傾向からわかっています。

Q3「カビが生えやすい家は今後地震にどう備えたら良いと思いますか?」

A3→「地盤改良の専門家に相談してみましょう」

カビが生えやすい土地に住まわれている方で、特に戸建に住まわれている方は、地盤が弱い可能性があります。地盤改良などの専門の会社に相談してみるといいと思います。

自分の家がどんな土地に建てられているか、確認したい方、サポートマップなどで確認してみるといいと思います。

地盤サポートマップ

Q4「地震が起きた時に風呂に溜め水をする場合もカビやすいのですか?」

A4→「カビやすいので、換気が大事です」

カビは湿度の高いところに生えます。そのためお風呂場に水を溜めておくと湿度が高くなりカビが生えやすいと思います。
溜めておく場合は、風呂葢を使ったり、換気を常に回しておくなど、湿度が高くならない工夫が必要です。

地震後、水道が使用できなくなることもあるのでお風呂で溜め水をする家庭もあるかも知れません。ですが、季節季節や環境によってはカビが生えてしまうことも。その為にも、電気が使える時は換気扇をまわし、通気をよくするなどしておきましょう。

Q5「今日からできそうな地震対策はありますか?!」

A5→「万が一に備えて、専門家がすぐできる準備を」

カビ取りの専門ではありますが、これまで建築士として震災後の建物診断を行ったりもしてきました。
そこから分かったことは、大きな地震が起きると少なからず建物にも影響が出ます。
窓の四隅に力が集中するためひヒビが入りやすくなり、そこから漏水したり、振動により配管のジョイント部に隙間ができて漏水するなどの被害があります。
これらを放置するとカビが発生し、カビの害を受ける危険性もあります。
不具合が発生した時に、適切な専門家をすぐ手配できるように準備しておくことも重要だと思います。

備えあれば憂いなし

日本は島国である以上、いつどこで大地震がおきてもおかしくはありません。実際、地震による住宅の倒壊や破損は、断層や地震の強度や頻度にも関係しているので必ずしも

「家にカビが生えやすいから、地震に弱い家だ!」と悲観する必要はありませんが、震災が起きる前に地盤チェックや家の耐震強度のチェック、専門業者のリストなどの準備をしておくことをおススメします。