カビによって引き起こされる真菌症とは何か

カビが発生すると健康にも悪影響がある、という話は聞いたことがあるでしょう。これは決して嘘でも大げさな話でもありません。部屋の中に生えたカビを放置しておくと真菌症と呼ばれる感染症を引き起こすことがあるのです。

そこで今回は真菌についての基礎知識や人体に及ぼす影響、真菌症を防ぐための対策について解説します。カビを放置することがいかに危険なことであるか、嫌でも理解いただけるはずです。

1.真菌とは何か

カビは菌の一種であり、真菌とはカビそのものです。菌というと悪いイメージを連想しがちですが、カビのすべてが人間に悪影響というわけではありません。分かりやすい例としてはチーズが挙げられます。カマンベールチーズやブルーチーズの製造にカビはなくてはならない存在と言えるでしょう。他にもしょうゆやみそ、カツオ節など日本の食文化にも深くカビは関係しています。世界初の抗生物質であるペニシリンもカビから生まれており、医学の発展にもカビは役立っています。

ここまでカビの良い面を紹介しましたが、当然悪い面もあります。その1つが今回ご紹介する真菌症という病気です。

2.真菌が人体に及ぼす影響

「真菌が人体に及ぼす影響」はそのまま「カビが人体に及ぼす影響」と言い換えられます。まずはカビを放置するとどのような病気にかかるリスクがあるのかを知りましょう。

2-1.皮膚の病気

カビを原因とする皮膚病の中でも特に身近と言えるのが水虫。水虫は白癬菌(はくせんきん)というカビが人間の体で繁殖することによって起こる真菌症です。感染するとかゆみやひび割れを引き起こし、悪化すると他の場所に転移する可能性があります。水虫は足に症状が現れることがほとんどですが、これは靴の中が蒸れやすいことや直接床に触れることが多くカビが付着しやすいなどの理由によるもの。白癬菌が長時間触れていれば手や股など、体中いたるところで発症する可能性はあります。

2-2.肺の病気

カビによる肺の病気で最も有名と言えるのが夏型過敏性肺炎という真菌症。高温多湿な日本の夏に発症者が増える病気です。原因となるのはトリコスポロンというキッチンや脱衣所など水回りに多く見られる白カビであるとされています。咳や息切れ、微熱など風邪に似た症状が続くため、ただの風邪と勘違いしてしまう方が多く、放置されることも多い病気です。しかし症状が悪化すると肺を破壊してしまう恐れもあるので、放置して良い病気ではありません。

トリコスポロンを原因とする夏型過敏性肺炎以外にもアスペルギルスやクリプトコッカスといったカビが体内に侵入し肺炎を患うケースがあります。例えば2011年に発生した東日本大震災では津波で流された際、汚れた水を飲んでしまったことで肺に菌が感染し、肺炎になった方がいました。症状はカビの種類によってさまざまですが、場合によっては呼吸困難など重篤な症状を引き起こすものもあります。余談ですが、ハーツクリーン創業者の父がカビにより間質性肺炎(難病)になったことで、カビ対策会社を作った経緯があります。

2-3.耳の病気

あまりイメージはできないかもしれませんが、耳の中でカビが繁殖するケースもあります。それが外耳道真菌症という病気。耳掃除のやりすぎやヘッドフォンの長時間使用により耳の中の湿度が高くなると、発症することがあります。外耳道真菌症に感染すると、かゆみはもちろん痛みや腫れが発生します。明らかに通常とは違う症状が出るためすぐに病院に行く方がほとんどですが、放置すると耳の聞こえが悪くなるなど症状はどんどん悪化してしまうので気を付けましょう。もちろんこの病気に限らず、体に少しでも異変を感じたらすぐに病院へ行くことをおすすめします。

3.真菌による病気を防ぐために

手洗いやマスクにより風邪や病気を予防できるように、真菌症も予防は可能です。以下の対策を実践し、真菌症から体を守りましょう。

3-1.部屋のカビを除去する

真菌症の原因はカビ。ならば原因となっているカビを除去すれば、真菌症の発症リスクは当然下がります。カビは家具の裏など一見して分からない場所にも生えている可能性があるため、普段はあまり掃除しない場所も定期的に様子を見ておきましょう。

カビ除去にあたってはカビ取り剤など他の掃除では使わない薬品を使用する場合があります。使用前には注意事項をよく読み、用法用量を守って掃除を行いましょう。中には命に関わる注意事項もあります。なかなかカビが取れない、うまく除去できる自信がないという場合はカビ取り専門の業者に相談するのも1つの手です。

3-2.カビの生えた食べ物を食べない

一度カビが生えた食べ物は食べてはいけません。煮たり焼いたりすれば菌は死ぬだろうと考えるかもしれませんが、アフラトキシンというカビのように加熱しても1割程度しか減らず、それでいてかつ発がん性が高い危険なカビも存在します。
またカビは目に見えないほど小さなものですので、一見カビが生えていないように見える場所であってもカビの菌がいる可能性があります。

4.まとめ

身近に存在しているカビが病気の原因になりえることはお分かりいただけたでしょう。カビを放置すれば真菌症の発症リスクを高めます。小さなお子様など免疫力の低い方がいるご家庭では特に注意が必要です。

また、カビは目立たない場所にあることが多いもの。家具の裏など普段は見ない場所も定期的に掃除するよう心がけましょう。

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